グランベル神聖ローマ説

「ファイアーエムブレム聖戦の系譜」の舞台は中世ヨーロッパだった…?

まずグランベル王国について考えてみよう。ここは大陸の中央にある。6つの公爵家が王に仕えており、実動部隊である騎士団を抱えているのはこいつらである。その騎士団はヴァイスリッターやらロートリッターやらドイツ語の名前が付いている。そしてエンディングではセリスがグランベル皇帝に選ばれたと書かれている。

陸塊の中央にあって、寄り合い所帯で、ドイツ語を話し、皇帝が選挙される国とは何ぞや? 神聖ローマ帝国である。となればグランベルの祖たる聖者ヘイムはカール大帝、聖戦士はカールの十二勇士である。彼らが戦ったロプト教徒はムスリムに相違ない。同様にして隣国のアグストリアはフランス、ヴェルダンはスペイン、海賊島はイングランド、シレジアはスカンジナビア、イザークはルーシ、ダーナはバルト三国、トラキアはバルカン半島で自由都市群はイタリアである。

この路線で聖戦のストーリーを解釈すると以下の様になる。まずルーシで動乱があったので神聖ローマ帝国全軍で介入しに行く。するとムスリムにそそのかされたスペイン人がその隙を狙って攻めて来るので主人公が返り討ちにする。そうこうする内にフランスでも内輪もめが始まるのでついでに征服。フランス王はブリタニーに逃れるが後に陥落。その時悪さをしていたイングランドの海賊を本島まで攻め込んで退治し、スカンジナビアに渡って内乱に介入し、エストニア経由で神聖ローマ本国に戻って来るが罠にかけられ死亡。この騒動で政敵を抹殺した公爵が皇帝になり、先の協力の見返りに異教寛容政策を採った所、宮廷内でイスラム勢力が拡大。皇帝の一人息子まで改宗してしまう。そこでカトリック住民の不満に乗じて内乱の敗残兵が蜂起、ルーシからギリシャまで南下してイタリアに渡り、アルプスを越えて神聖ローマを攻め落とす。後は仲間内の互選で御大将を皇帝に担ぎ上げてめでたしめでたし。

尚セリスの軍団は公爵家同士で盛んに婚姻関係を結んでいるので次の代になると相互に領地の継承権を持つ形になってしまう。もともと寄り合い所帯で皇帝の統帥権が非常に弱く内乱不可避。