イモータルアリーナ 背景設定

ローマ皇帝アウグストゥスの治世。サタンは神に対抗する力を得るべく、手下をエデンの園に忍び入らせ生命の実を盗み出させた。智天使らはこれを見つけて追撃、空中で相打ちになる。生命の実は隕石となって地中海に落下。舞い上がった水しぶきで三日は霧が晴れなかった。実の影響を受け、地中海世界では半神的力を持った人間「イモータル」があちらこちらに誕生。悪魔の軍勢は実の回収に向かう。燃える馬に跨がる悪夢軍団が、ポーランドに開いた地獄の穴から地上になだれ込み、イタリア半島南端を目指してローマ帝国領内に押し寄せる。不死身の肉体、無双の怪力、雷を操る力などを持ったイモータルがこれに対抗するも戦況は日増しに悪くなる。当時帝国の属領だったユダヤでも、ローマ軍団が手一杯の間にパルティア軍の侵入を受けるなど末世の様相を呈する。予言者ヨハネはシナイ山に登り神の介入を懇願。「一度も罪を犯した事の無い人間を私の許に連れてくれば地上が滅びぬ様にする」という神の約束を取り付ける。ヨハネは義人を探すため人々に洗礼を授けるが一向に見つからない。そうする内にもいよいよ戦況は悪化し、帝国はユダヤ人の兵役免除特権を取り下げる。とりわけイモータルは最優先の徴兵対象である。ユダヤ国内のサドカイ派はこれに迎合。パリサイ派は反発し、帝国からの独立とパルティアとの同盟を画策。一方ヨハネは遂に罪なき人間、ナザレの大工ヨシュアを見出していた。シナイ山へ彼を連れて行こうとするも、ヨシュアが各地で病人を癒した事からイモータルと見なされローマの軍吏に追われる。逃亡を助けるためヨハネが逮捕され獄死。兵役拒否のかどでヨシュアの一派はサドカイ派と敵対する。一方ユダヤ国粋主義者の中にもこの「反ローマのイモータル」を新たな王に戴こうとする気運が高まり、支持基盤の喪失を恐れたパリサイ派とも敵対。イスカリオテのユダは起死回生の一策として身代わりを逮捕させる計画を立てるが、ペテロの居眠りにより頓挫、本物のヨシュアに接吻してしまう。ヨシュアはピラトの前に引き出されて有罪判決を受け、ゴルゴタの丘に死す。三日後に墓をこじ開けて蘇り、弟子たちの前に現れて神の独り子たる正体を明かし、その後天に昇って神の右に座した。これにて「罪なき人間を神の許に連れて行く」という条件が満たされ、天界の十二個軍団によって悪魔の勢力は地上から一掃された。

 

( ・3・)<誰が読むんだよ!