EU4辞典

Europa Universalis IVの用語集&攻略Tips。1.7対応。


Accepted Culture / 受容文化

いわゆる第二公用語。世界各地の住民にはそれぞれ固有の文化があり、領有している国の中心文化 (Primary Culture) と異なる場合反乱リスクや税収にペナルティがかかる。ただし基礎税収ベースで20%以上を占める異文化は受容文化に格上げされ全てのペナルティが消える。10%を下回ると受容文化から外れる。

人道主義 (Humanism) アイディアやオスマンの固有アイディアなど受容文化の閾値を下げる物も多い。

Aggressive Expansion / 攻撃的拡張

戦争で州を奪う・併合する・属国化/保護国化するなど武力を通じた勢力の伸張に対して課されるペナルティ。周辺国の態度が悪化する。また包囲網 (Coalition) が形成される原因にもなる。影響 (Influence) アイディア等で軽減できる。

ただし併合した国を再独立させたり州を本来の持主に返還させる場合は一切上がらないので、滅亡した国の中核が残っている州を1つだけ切り取って属国として設立し、次の戦争で領土を返させるという形を取ればほとんどペナルティを受けずに済む。

Albania / アルバニア

東欧の国。1州しか無い小国なのに1444年の開始時点でオスマンと開戦しており、軍事的に全く歯が立たないため即座に消滅する。これでプレイする場合、開始と同時にセルビアに攻め込んで州を1つ占領するとよい。完全併合 (Full Annexation) は対象のコントロールする領域を全て奪わねばならないため、占領している州が1つでもあると要求できない。従ってこの状態になるとオスマンは目的を達成できなくなり敗北宣言 (Concede Defeat) のみで和睦を受け入れる。

Alliance / 同盟

軍事同盟。相互に防衛義務を負い、攻撃の際にも援軍を要請できる。同盟国からの参戦要請を断ると同盟は破棄され名声 (Prestige) が25下がる。

このゲームにおける極めてややこしい部分の中核を成す。というのも、他の国が戦争に参加するメソッドが同盟の他に包囲網・信教の守護者・宗主国・属国・同君連合国・保護国・コロニー国家と多岐にわたる上、ルールが複雑な相互作用をするからだ。

同盟国に参戦を要請できるのは双方陣営の統帥国 (War Leader) のみであり、普通は「同盟国の同盟国」が戦争に引きずり込まれる事は無い。しかし軍事力に大きな開きがある場合は統帥権が実力者に移るため結果的に芋づる現象が起きる。

例えばスペインがポルトガルとフランスの両方と同盟しており、ポルトガルとフランスの間には何も無いとしよう。この状態でポルトガルに攻め込むと同盟国のスペインが呼ばれて参戦する。するとスペインの方が遥かに勢力が大きいため統帥権が移り、スペインの同盟国であるフランスも参戦する。統帥国の交代を許すタイプの開戦理由だと戦火が思わぬ範囲に拡大する事もしばしば。

個別講和 (Separate Peace) によって先に戦争から抜けると-30の態度ペナルティを受ける。自分が統帥国の場合、同盟国が占領している州を割譲させずに全体講和すると態度ペナルティを受ける。請求権 (Claim) や中核 (Core) がある州に関しては特に重い。ただしこれは全体講和時のみなので、自陣営の参戦国が敵陣営の参戦国を占領していた場合はまず個別講和で占領状態を解除してから全体講和すれば回避できる。

Alliance / 陣営

戦争における一方の側。一国のみの場合もあれば同盟国や属国など複数が名を連ねる場合もある。うち一国が統帥国になり全体の講和を取り仕切る。

和平交渉ができるのは「統帥国同士」または「一方の統帥国と他方の参加国」のみ。包囲網によって参戦した国および従属国 (Subject Nations) は個別講和不可。統帥国同士で講和がまとまると戦争は終結する。

統帥国同士の全体としての戦勝点 (War Score) と、参加国と相手統帥国との間の個別戦勝点が存在し、それぞれ全体講和と個別講和に用いられる。野戦・海戦や戦争目標 War Goal) の達成による点は全体戦勝点のみに加算される。個別戦勝点は州の占領と海上封鎖 (Blockade) によって得られる。

Ambition / 野望

国家アイディア (National Idea) を最後まで埋めた際に得られるボーナス。例えばロシアなら人的資源 (Manpower) +50%など。現在ではこの用語は使われる機会が減っている。

Animism / アニミズム

宗教の1つ。原始宗教 (Pagan) グループに属する。主にアフリカ・中米・琉球に分布。また北米先住民国家は全てトーテミズムだが空白州はアニミズムが混在しており、移住 (Migration) をした場合にしばしば宗教衝突の原因になる。移住は植民 (Colonization) と違い住民の宗教を書き換えないからである。

Annex Vassal / 属国の併合

属国を併合して自国領土に変える外交アクション。発動時点で

  1. 属国化してから10年以上経過している
  2. 相手の態度が+190以上
  3. 少なくとも1つの中核州が宗主国の中核化できる範囲にある
  4. 戦争状態でない

という条件を満たしている必要がある。属国の基礎税収1につき1ヶ月かかり、その間外交官 (Diplomat) を張り付けておかなくてはならない。更に毎月15の外交点を消費する。完了すると属国の領土が全て自国領になり、うち属国が中核 (Core) を持っていた領土に自分の中核が生ずる。ただし属国が領有していなかった中核州には影響無し。副作用として正統性 (Legitimacy) が10下がり他の属国全ての態度が30下がる。

征服プレイにおいては極めて重要な手段。というのも自力での中核化には基礎税収1につき20(請求権があれば15)の管理点が必要なのに対し、外交併合であれば15(影響アイディアがあれば11)の外交点で済み、過剰拡大 (Overextension) ペナルティも受けない。征服した土地をすぐに中核化するのでなく、一旦属国を設立したり属国に売り払ってから後で併合する方が長期的に安上がりである。

Army / 陸軍

国や反乱軍の陸上戦力。敵の陸軍を破ったり州を占領するのに使う。海軍 (Navy) と並び、持っているだけでも外交や講和の局面で有利になる。歩兵 (Infantry)・騎兵 (Cavalry)・砲兵 (Artillery) の3兵科があり、それぞれに正規軍と傭兵 (Mercenary) がある。

Army / 軍団

陸軍を動かす単位。1個以上の連隊 (Regiment) から構成される。砲兵のみなど単兵科で編成すると敵に襲われた時に危険だったり役割が固定されたりとデメリットが多く、混成が基本。

Army Tradition / 陸軍伝統

国家ステータスの1つ。陸軍がどれだけノウハウを蓄積しているかを表す。攻城能力や士気を高めるほか、将軍を雇う際の重要な能力決定因子である。

年率5%の割合で自然減少する。高めるには自然増をもたらすアイディアを取るか実戦経験を積む。野戦と攻城戦の終了時に多少の伝統が得られる仕組みになっている。

効率良く稼ぎたい場合、人的資源回復と資金集めのミッションを交互に達成する・空白地帯を往復して先住民と戦う・大量の州に攻城を仕掛けて落とすといった方法が有効。戦争における野戦のみで稼ぐのは効率が悪い。

Arid / 乾燥

気候の1つ。乾燥地域の州は植民の際に小さなペナルティがかかり住民が増えにくい。

Artillery / 砲兵

陸軍兵科の1つ。編成費・維持費ともに歩兵の3倍で最も高価。攻城戦 (Siege) で力を発揮する。野戦においても後列から半分の火力で攻撃でき、前列の味方に防御ボーナスを与える。ただし前列に出ると脆い。野戦で使うなら軍団の3割が目安。

Artillery / 砲兵ボーナス

攻城戦における攻撃側のボーナス。参加している砲兵の数に応じて+1〜+5の修正を受ける。1個連隊でも砲兵が存在すれば+1、砦レベル1につき2000〜5000の砲兵がいれば+2〜+5。連隊数でなく兵数に基づくため損耗などで数が減ると必要数を割り込む場合もある。

Asia / アジア

大陸の1つ。「ユーラシアのうちヨーロッパでない部分」という側系統群的な定義がされており範囲が途轍も無く広い。境界も甚だいい加減でトルコはヨーロッパ、ディエゴガルシア島はアフリカ、小笠原諸島はオセアニアに属する。

拡張 (Expansion) アイディアを完成させると切り取り次第になるため面積の割には征服の手間は少ない。貿易会社 (Trading Company) を設立できるノードが9個もある。

Base Tax / 基礎税収

州ごとに設定された経済価値。得られる収入や人的資源などもこれに依存する。中核化や文化変更のコスト基準でもあり、端的に「人口」と同じ役割を果たす。ただし現実世界の人口に比べると遥かに西ヨーロッパに集中しており、フランスが明の数倍を擁している。

Bourbon / ブルボン島

インド洋の南、マダガスカルのすぐ東に浮かぶ小島。同緯度地域はほぼ全て熱帯だが何故か温帯で基礎税収が5もあり先住民も大人しい。同じ海域に浮かぶモーリシャス島とは東西に並んだ双子島の関係であるが、何故かブルボン島の方が東西南北全ての方向に対して遠いという謎の時空に鎮座している。

これはこのゲームの距離計算システムによる。島から別の島への距離は陸地→接する海域の中心→隣の海域→(中略)→陸地という形で計算されるため、海域への距離が遠いブルボン島はどこへ行くにも遠くなってしまう。練馬は秋葉原より西にあるが大阪へ行くには東京駅から新幹線に乗らねばならないので結局遠いのに似ている。

Casus Belli / 開戦理由

戦争を始めるには何らかの開戦理由が必要。無い場合は無根拠宣戦 (No Casus Belli) となり安定度・攻撃性・厭戦にペナルティを受ける。

開戦理由によって戦争目標と講和で要求できる内容が決まる。それ以外の要求は不当要求 (Unjustified Demand) と見なされ外交点を消費する。また開戦理由によって必要戦勝点や攻撃的拡張が上下する。

侵略戦争で使い勝手が良い物の筆頭は帝国主義 (Imperialism) で、1780年以降に啓蒙専制・独裁制・革命共和制・革命帝国体制のいずれかを採用していれば有効。世界のどの国に対しても自由に宣戦して75%のコストで自由に州を切り取る事ができる。

探索 (Exploration)・拡張 (Expansion) アイディアの完成ボーナスと宗教 (Religious) アイディアの1つ目はそれぞれこれに近い開戦理由を解禁する。対象が限定されるものの外交点コスト無しで自由に州を切り取れる点は共通している。

征服 (Conquest) は最頻出の理由だが使い勝手そのものは良くない。請求権を持っている土地以外を切り取るには外交点が必要。予め大量の請求権を捏造してから挑むと効率的である。

Cavalry / 騎兵

陸軍兵科の1つ。維持費・編成費は歩兵の2.5倍。野戦で攻撃できる範囲が広く、敵の数が減った追撃局面で威力を発揮する。攻城戦では全く特殊能力が無い。技術グループごとに編成限界が定められており、騎兵の割合がそれを超えているとペナルティとして野戦で受けるダメージが増加する。また騎兵のみで軍団を編成しても移動速度が高まったりはしない。

Claim / 請求権

「その州が自分の物だとある程度の正統性を持って主張できる状態」を表す。日本語のクレームは英語のComplaintに相当し、Claimは請求に当たる。

他国の領土に対して請求権を持っていると征服タイプの開戦理由が使える。また中核化に必要な管理点コストと期間が25%安くなる。自国領土に近接していれば外交官によって捏造できる。植民地でも可能なので一瞬だけ入植して隣の請求権を捏造するといった小技も使える。捏造任務の開始時点で近接していればよく、外交官を送り込んですぐに植民地を破棄しても問題は無い。

Colonist / 入植者

使節の1種。植民 (Colonization) 事業に必須。探索 (Exploration)・拡張 (Expansion) アイディアおよび一部の国家アイディアで獲得できる。初期状態では0人。空白地域に送り込んで植民地 (Colony) を形成させる。そのまま植民地に居続ければ一定確率で住民を増やしてくれる。入植者がいなくとも植民地の存続そのものは可能。

送り込むには首都からの距離に応じた日数が必要だが呼び戻すのは一瞬でできる。ただしコロニーから入植者が離れる際に先住民が蜂起するリスクがある。

Colonial Enthusiasm / 植民熱

状態変化 (Modifier) の1つ。植民地の住民が増えやすくなる。イベントで獲得できるほか、特定地域への入植を目標とするミッションを達成すると有効になる。期間は5年。なおミッションは一瞬だけ入植して植民地を放棄しても成功である。

Colonial Nation / コロニー国家

従属国の1種。アメリカやメキシコなどヨーロッパの国々がアメリカ大陸に持っていた植民地を表している。アラスカ・カナダ・東海岸・ルイジアナ・カリフォルニア・メキシコ・カリブ・コロンビア・ペルー・ラプラタ・ブラジル・ギアナ・オーストラリアがコロニー国家地域として指定されており、同一地域に5つ以上の海外中核州を持っていると自動で生成される。必ずしも地続きでなくてよい。それ以後に地域内で中核州を獲得すると自動でコロニー国家に所属が移る。

コロニー国家は税収の一部を宗主国に上納するのみで別個の国になってしまうが、宗主国の戦争には自動で参加する。また属国と違い外交スロットを消費しない。更に保護国と同様、交易力の半分を上納する。自前の入植者を使って領土を増やし始める場合もある。

独立戦争に成功した場合、また宗主国が属国化された場合には切り離され独立する。その後元コロニー国家のみが可能な決定 (Decision) により国名を変更できる。例えばアメリカ東海岸にあればUSA、カリブにあればハイチなど。

宗主国が同君連合の下位国になった場合はそのまま属し続ける。また誰かの属国が海外領土を獲得した場合もコロニー国家が形成される。これにより「従属国の従属国」という関係が生成される場合がある。従属国の従属国からは自動で通行権と入港権が得られず勢力地図にも表示されないが、戦争には従属国を通じて自動で巻き込まれる。なお世界征服実績の条件は全ての国を征服するか従属国にする事なので、従属国の従属国があると失敗する。

宗主国を戦争や外交で完全併合した場合はコロニー国家の所属も移る。ただし新たな宗主が同じ地域にコロニー国家を持っていてもあくまで別の国であり融合はしない。

戦争に関しては属国と保護国の中間的な扱いになっており、宗主国の戦争には自動参戦するが自分自身で戦争を始める事もできる。この場合は宗主は巻き込まれない。ただし仕掛けた相手が巨大で手に負えなくなると宗主国が否応無しに戦争を引き受ける事になる。

Colonization / 植民

空白地帯に入植者を送り込んで自国領土にするシステム。空白地帯は南北アメリカ・アフリカ・アジア・オセアニアに存在しヨーロッパには無い。同大陸または地続きで植民できる国と海外領土扱いになってしまう国ではリターンに大きな差が生ずる。交易ノードの上流に領土を作って富を本土に流し込むという使い方もある。

Colony / 植民地

空白地域に入植者を送り込んだ初期段階。まだ州としては完全に機能せず、独り立ちするまで月々の維持費がかかる。住民数は最初の時点では10人。1000人に達すると都市に昇格する。

成長に必要な時間は住民増加 (Settler Increase) と流入確率 (Settler Chance) で決まる。前者は常に適用され、後者は入植者が植民地に滞在している時のみ有効。流入確率1%は住民増加3.6に相当する。

住民が増えるほど流入確率が上がるため、住民数グラフは二次関数曲線を描く。300〜400人に達した段階で必要期間の半分程度が経過している。温帯で植民熱が有効なら独り立ちに必要な期間は5〜6年ほど。寒帯と乾燥地帯では数ヶ月増え、熱帯 (Tropical) では10年以上かかる。特に熱帯で先住民の攻撃性が高い場合は20年近くを要する場合もある。

空白地域にはそれぞれ固有の文化と宗教が設定されているが、植民地ができた段階でその国の物に書き換えられる。植民地を放棄すると元に戻る。

都市に昇格した植民地は自動で中核化される。先住民が残っていれば500人につき基礎税収0.1に変換される。

戦争の際は防御力を全く持たず、敵軍が進入すると一瞬で占領される。敵は更に軍事点を支払って植民地を焼き払う/強制的に併合する事が可能。ただし併合した場合は宗教と文化がそのままなので焼いて自前で植民する方が楽な場合もある。

Conquistador / コンキスタドール

指揮官 (Leader) の1種。探索アイディアの2番目を取っている事が前提。1人雇うごとに軍事力が50必要。陸軍を率いて未知領域を発見する。ただし実際には探検家で沿岸地域を発見でき、戦争状態に突入すれば通常の陸軍でも敵領土の未知領域に踏み込めるため出番が少ない。北米の内陸部とシベリアを探索するのに使う。

Core / 中核

「自分の領土として組み入れた」状態。非中核州は税収や動員力が大幅に少ない。また非中核領土を抱えていると過剰拡大ペナルティが課される。基本的に領土は全て何らかの形で中核化しなくてはならない。

征服などの結果、1つの州に複数の国が中核を持っている場合もある。これは戦争で取り返したり、第三国が講和条件として返還を要求できる。滅亡した国も中核は残り続け、従属国を設立する材料になる。

征服から相当期間が経過すると元の持主の中核は消滅する。ただしその文化の代表国 (Primary Nation) である場合は永久に残る。例えばロシアはロシア文化州の中核を失わないなど。

Create Vassal / 従属国設立

外交タブから行うアクション。属国 (Vassal) と言い条保護国 (Protectorate) を設立する事もできる。自国領土に滅亡した国の中核が残っていれば、それらを復活させて従属国にする事ができる。戦争中でないことと対象州が反乱民に占領されていない事が条件。

主に征服プレイにおいて過剰拡大および中核化コストと戦う為に活用する。重要なのは「自分が中核を持っていない領土」を従属国化できるという点で、これにより即座に過剰拡大を低減できる。また自力で中核化するより外交併合する方が君主力が安上がりになる場合が多い。

設立された従属国の技術レベルと国教は宗主国と同じになる。ただし異教 (Heathen) でなく異端 (Heretic) の場合は従属国の首都に合わせる形になる。また技術グループは元のままである。設立された時点で過去の記憶を全て失っており、それまでの戦争の経緯などは一切関係に影響しない。

Envoy / 使節

国ごとに持っているエージェント。商人・入植者・外交官・宣教師の4種類。それぞれに固有の機能を持ち、移動に関するルールが全く異なっている。

  • 宣教師は移動時間の概念が無く領土内のどこにでも一瞬で移動できる。
  • 外交官は目的地に一瞬で到着するが、仕事を終えて戻って来る際に首都までの距離に応じて日数がかかる。
  • 入植者は任地へ到着するまでに日数(時には1年以上)がかかるが、呼び戻す時は一瞬で済む。
  • 商人はどこへ移動するにも日数がかかるが、首都に一旦戻らずに任地から直接別の任地へ行ける。

Expansion / 拡張

アイディアグループの1つ。拡大主義政策を支える。ロシアの東方進出やイギリスのインド征服を表現している。入植者と商人が1人ずつ増えるほか、完成時のボーナスとしてアジアに対する極めて自由な開戦理由を永続的に得る。自身の技術グループが西欧〜オスマンのいずれかで、対象がアジア大陸に首都を持つインド〜サハラ以南グループであれば自由に宣戦して州を切り取る事ができる。

これらの国は同時に西欧による保護国化が可能な技術グループでもあり、十分な軍事力さえあれば一瞬で勢力地図を塗り替えるられる。このゲームは軍事だけでは勝てず、戦争が終わってもその後の政治・外交的努力によって勢力を確定させねばならないという精密な制限によって成り立っており、征服プレイはシステムの穴を突いてそれらの制限を可能な限り取り払う事によって達成される。

Exploration / 探索

アイディアグループの1つ。植民地政策を支える。こちらはポルトガルやスペインによる海外入植を表している。探検家とコンキスタドールを雇える唯一のアイディアグループであり、これ無しでは実質的に未知領域を探索できない。ゲーム開始時点の世界地図はどの技術グループも極めて限定された範囲しか明らかになっていないため、遠方への植民と新航路の発見はほぼセットである。

入植者が2人手に入るほか、完成させると原始宗教の国に対して永続的な開戦理由を得る。自由に宣戦して州を切り取れるため非常に便利。南北アメリカとアフリカの国家に対して使える。ただしコンゴ王国はイベントでカトリックに改宗するので征服するなら早めにすべし。

Explorer / 探検家

指揮官の1種。艦隊を率いて未知領域を発見する。探索アイディアの2番目を取っている事が前提。1人雇うごとに外交点が50必要。定義上海域を担当しているが、実は海域に入ったタイミングで沿岸地域を低確率で発見できるため海上を往復すれば陸地も探索可能。移動速度の関係でコンキスタドールより効率が良い。

探索に使う艦隊は小型船 (Light Ship) 1隻が普通。他の船種を混ぜると航行速度が低下する。船舶は長時間の航海によってダメージを受けるので港に戻って休まなくてはならないが、指揮官に疲労度の概念は無いため替えの船を用意しておけば続けて探索できる。また指揮官全ての特徴として地球の裏側にも一瞬で移動できるため、替えの船が同じ場所に待機している必要は無い。大西洋とアフリカ航路を交互に探索する等の無茶運用も可能。ただし艦隊が海上で消滅したり解散させると探検家も死ぬ。

General / 将軍

指揮官の1種。陸軍を率いる。1人雇うごとに軍事点50が必要。射撃・白兵・機動・攻城ステータスを持ちそれぞれ軍団にボーナスを与える。射撃と白兵は相手将軍との差1ポイントにつき敵に与える損耗と士気ダメージが+20%。機動は行軍速度と野戦における地形選定に関わる(高いほど有利な地形で戦える)。 攻城は1ポイントにつき攻城ボーナス1。全て0が最低で6が最高。雇うごとにランダム生成される。陸軍伝統が高いほど優れた将軍が出やすい。射撃・白兵・機動は伝統100なら最高値も高確率で出るが、攻城のみ高い能力の持主が極端に貴重である。

Heir / 後継者

ヘアでなくエアと読む。君主制国家における次代の支配者。現君主の子供とは限らず兄弟の場合もある模様。15歳以上になれば死亡リスク向上と引き換えに将軍にできる。無能な跡継ぎを戦場送りにして死なせる場合、現君主が十分に若い事を確認しよう。先に現君主が死んでしまった場合「将軍化した君主」として跡を継ぐ。その次の後継者が未成年のうちに死んでしまうと摂政 (Regency) 体制になる。安全策を取るなら王位を継いで後継者が成人してから将軍化する方がよい。

Holy Roman Empire / 神聖ローマ帝国

ドイツ人の小国連邦。単一の国家ではなく緩やかな連合体として存在する。「神聖ローマ帝国領」として中央ヨーロッパの地域が指定されており、この範囲内に首都を持っている国は自動的に構成国になる。

帝国と言い条防衛共同体ですらなく、参加国を攻撃しても援軍に来るのは皇帝のみ。帝国外の国が領域を不当に制圧すると態度が悪化したり、帝国内の州を誰かに売り払うのが難しかったりといった間接的手段で征服を阻んで来る。参加国や選帝侯を属国化する事は可能だが、皇帝を属国化すると自動で次の皇帝が選挙される。この際の資格要件は「キリスト教」「独立国」「君主制」「成人男性」のみなので、帝国外の国が皇帝になるケースもある。ヨーロッパが壊滅しているとコンゴが神聖ローマ皇帝になったりもする。

帝国領に隣接する州の支配者はそこを帝国に組み入れる事ができるため展開によって伸び縮みする。ただしヨーロッパ大陸のみ。アジアとヨーロッパの境目は州ウインドウに神聖ローマボタンがあるかどうかで簡単に分かる。

外部から征服するには自分が皇帝になるか帝国を完全に解散させるのが早道だが、解散は条件がかなり面倒である。皇帝に対して戦争を仕掛けて首都を制圧し、かつ全ての選帝侯が自分の属国である/皇帝に対する戦争に同じ陣営で参加している/戦争状態で首都を制圧しているのいずれかでなくてはならない。8つのスイッチを同時に押さえないとどかない岩である。

Idea / アイディア

「国をどういう方向へ動かすか」という政策アイディア。このゲームは基本的にアイディアが先に存在して物質世界を形作るという唯心論を軸に展開しており、どれを選ぶかは戦略上決定的な違いをもたらす。特に入植者は初期状態では1人もおらずアイディアを通じて手に入れるしかない。

ゲーム中の運用としては「どうしても必要な機能を手に入れる」以外に「余った君主点を注ぎ込む」先として活用できる。西欧グループでは特にそうだが、君主点は貯蔵できる量が少ないので常に消費機会を用意しておくのが重要である。

Muslim / ムスリム(イスラム)

宗教グループの1つ。スンニ派・シーア派・イバード派から成る。非常に改宗されにくい。敬虔度 (Piety) というステータスを持ち、世俗と敬虔のどちらに振り切っても非常に強力なボーナスが得られる。更に君主に十分な能力があれば「税収が増える」「技術コストが下がる」といった有用な政策も施行可能。かなり強い。

Infantry / 歩兵

陸軍兵科の1つ。最も安価。攻城戦では強襲 (Assault / Storm) に使える。騎兵が両翼、砲兵が後列に優先的に配置される関係上野戦で最も多くの損耗を被る。人的資源の少ない国は騎兵と砲兵を正規軍で固め歩兵を傭兵で賄うのも有効。

Leader / 指揮官

軍団や艦隊を率いる大将。君主点を消費して雇うか君主自身が任に就く。雇える数に限界があり、それを超えると1人につき毎月1の軍事点を消費する。

軍隊の質的差異を生み出す最大の要因であり、数世代分のユニット性能差を覆す力を持っている。言うまでもなく強国はユニット性能と将軍性能の両方が高い上に戦闘力ボーナスも付いているので絶望の穴を広げる鉗子でしかない。

征服プレイの終盤では複数の戦線に軍団を配置して交互または同時に攻め込むのが当たり前になり、少ない将軍を地球全体で使い回す羽目になる。友好的な州にいれば指揮官は即座に呼び戻せる。敵対領域から戻したい場合は軍団分割を使って1連隊だけを残して別の軍団に移し、元の軍団を解散させると無理矢理帰還させられる。

将軍能力の1点はユニット性能の1点とほぼ同じ価値があり、質が極めて重要。生成時の軍伝統に大きく左右される。

Merchant / 商人

エージェントの1種。交易ノードに配置して金を集めたり交易価値を下のノードへ流したりする。本拠以外では集金効率が落ちるため、上流から本拠に価値を流し込んでまとめて回収する場合が多い。本拠地における交易力のシェアは非常に重要である。

Monarch / 君主

君主制国家の支配者。管理・外交・軍事能力を持ち月々の君主点収入に直結する。能力は完全ランダムで、各能力ごとに2d4-2で決まる。平均は3/3/3。6/6/6の神君が自然生成される確率は1/4096。0/0/0の暗君も然り。

君主が15歳未満の場合は摂政体制になり自発的に宣戦布告できなくなる。また適切な後継者がいない場合は継承戦争が発生するなど歴史のランダム性を生み出す原動力。

成年の君主は将軍化でき、これは指揮官スロットを消費しない。ただし死亡リスクが高まる。無能な君主を将軍にして早死にさせるのは定石であるが、単騎で先住民に殲滅されようと太平洋の真ん中で輸送船が沈没しようと生還するため確実な死を与えるには至らない。

Monarchy / 君主制

政体グループの1つ。1人の君主によって統治され死ぬまで玉座を占める。正統性ステータスを持つ。政略結婚 (Royal Marriage) を使えるのと、君主および後継者を将軍にできるのが大きなメリット。一方で後継者が生まれなかったり幼過ぎると問題が起きる。

Monarch Power / 君主力

国ごとに持つ支配者の仕事力。共和制であってもこの名で呼ばれる。管理・外交・軍事の3つに分かれておりそれぞれ蓄積される。月ごとの増加量は支配者の能力+顧問の能力+武威 (Power Projection) によるボーナス+基礎値3。最大蓄積量は西欧 (Western) 技術グループであれば999、他のグループなら技術コストに比例して増える。また収支がマイナスになっても-100までしか減らない。

上限値は現在値に変動があった時にチェックされ、超えた分は切り捨てられる。例えば君主力が上限に達している状態で文化変更をキャンセルしても払い戻し分は消え去ってしまう。唯一の例外と言えるのが西洋化直後の月で、この時だけは999を超えた状態で一時的に保持できる。ただし技術を研究するなど現在値を変動させると即座に超過分が捨てられる。

建物に投じた君主力は建設をキャンセルしても一切戻らないが、中核化と文化変更は中止すると経過時間に応じて割合で払い戻される。これを利用して西洋化完了の前の月に文化変更を開始し、西洋化後に外交技術を研究してから払い戻すという形で持ち越す事もできる。修正される可能性あり。

Morale / 士気

陸海軍の持つ数値。野戦ではこれが先に0になった方が敗走する。戦闘開始から12日以内に士気が0になると敗走すらできずに消滅する。敵に与える士気ダメージは自軍の最大士気に依存しており、戦闘の帰趨に直結する極めて重要なファクターである。

同時代に複数のユニットタイプがある場合、野戦でどの様な結果を望むかによって選ぶとよい。敵を消滅/敗走させる事を目指す場合は士気攻撃力が最も重要。逆に自分が敗走しても敵により多くの損耗を与えたい場合は白兵と射撃の攻撃・防御が重要である。

Natives / 先住民

空白地域の住民。攻撃性 (Aggressiveness) に応じた頻度で植民地に襲いかかる。軍隊がいれば戦闘になり、いなかったり負けたりすると植民地の人口が減る。0になると植民地そのものが消滅する。また軍隊が植民地や空白地域に進入した際にも襲いかかる可能性がある。

先住民側の兵力は州データの先住民数と同じ。獰猛度 (Ferocity) に応じて戦闘力ボーナスを受ける。

先住民数は植民地が都市に昇格した際に500人あたり基礎税収0.1に変換される。攻撃性は植民地住民の流入確率を1ポイントにつき0.5%下げる。軍隊を配置して住民数に応じた軍事点を支払えば虐殺する事も可能。「戦略的に可能な限り早く植民したい場所」「住民数が少なく攻撃性が高い州」「熱帯」においては重要である。

手軽に戦闘ができるため、陸軍伝統を上げたい場合のスパーリング相手でもある。

Ottoman / オスマン

国の1つ。地中海世界の大国。拡張に有利な国家アイディアを揃え、ヨーロッパ・アジア・アフリカへ直轄領を伸ばして行けるため国力も豊富。ただし首都コンスタンティノープルがヨーロッパ大陸に属するため、地続きでなくなるとアジアとアフリカの州は海外扱いになって税収と動員力が激減する。倒すときは小アジアの付け根を切り取るのが基本。

Overextension / 過剰拡大

その国が「どれだけ最近領土を拡大したか」を表す数値。中核化されていない領土の基礎税収1につき4%上がる。高ければ高いほど反乱が起きやすくなり、100%を超えると困ったイベントが1年に1回の割合で発生する。戦争に勝つのは簡単だがその後が大変というこのゲームの根本を担っている。

征服志向のプレイヤーは過剰拡大との戦いにゲーム時間の大部分を費やす。中核化が早く完了する様に予め請求権を捏造しておいたり、属国に持たせておいてから外交併合したり、中核化スケジュールに合わせて戦争のローテーションを組んだりとひたすら政治と兵站の管理に勤しむ。

Pagan / 原始宗教

宗教グループの1つ。アニミズム・トーテミズム・シャーマニズムが属する。非常に弱い上に書き換えられやすく、探索アイディアを完成させた国から自由に攻め込まれる。また金を産出する州を持っていても価値が1/40になる。

Power Projection / 武威

ライバル (Rival) を持っていると貯まる数値。高いと正統性が上がったり軍隊が強くなったりする。最大の目当ては+50以上で得られる君主力+1/+1/+1ボーナス。ある程度交易で稼いでいる相手に私掠船 (Privateer) を送り込むとそれだけで簡単に+20が稼げる。小型船が重要だ。

Prestige / 名声

国家のステータスの1つ。高いと軍事・交易・外交等にボーナスがかかる。反乱リスクそのものには影響しないが正統性 (Legitimacy) を上げるので間接的に反乱を防ぐ。戦争の勝利やミッションの達成で高まる。最も簡単なのは野戦で敵の孤立した小部隊を破る事で、獲得できる名声は敵の数に比例しないため非常に割が良い。植民地を都市に成長させたり未知領域 (Terra Incognita) を探索する事でも簡単に上がる。

Privateer / 私掠船

小型船団に与える任務の1つ、またはその船。指定した交易ノードで活動し交易価値を奪い去る。略奪物の一部は戦利品 (Spoils of War) という項目で国庫に入る。これでライバルに被害を与えると武威が高まるため主にその目的で用いる。

私掠船を送り込んでいるノードで20%以上のシェアを持つ国は胴元の国に対して開戦理由を得る。

Protect Trade / 交易保護

小型船団に与える任務の1つ。指定した交易ノードで活動し自分の交易力を高める。商人を送り込んでいるノードに使って取り分を増やす使い方が多い。交易力そのものは小型船からしか得られないが、実は小型船を含んだ混成船団でも任務に当たれる。参加数に応じて海軍伝統が得られる。

なお海軍維持費を最低(50%)に下げると小型船の交易力は25%に落ち込んでしまう。従って編成に占める小型船の割合によっては維持費を切り下げた結果逆に国庫収支が悪化する場合もある。このため海軍は小型船を中心にした編成で常時維持費を最大にするか、小型船をほぼ含まない編制で平時は維持費を下げておくのが経済的。

Protectorate / 保護国

従属国の1種。全ての従属国の中でもっとも緩やかな関係。宗主国は外交スロットを消費せず、従属国側も同盟を結べない以外は自前の外交ができる。宗主の戦争に自動で巻き込まれる事も無い。

征服プレイの文脈においては「手軽に地球を切り取る手段」であり意外に重要。属国化も直轄領化もそれぞれ何らかの形で君主力を消費するのに対し保護国化は一切コストが無い。交易力の半分を上納するのもノードの形によってはかなり利益を得られる。

保護国を持てるのは技術グループが西欧〜ムスリムの国のみで、かつ対象国との間に技術コスト補正の差が50%以上あること。西欧(+0%)がムスリム(+40%)を保護国にはできず代わりに属国化が適用される。

十分に関係が良く勢力差があれば外交を通じて保護国化もできる。ただし既に持っている保護国1つにつき-10の判断補正がかかるため切り取りの初期段階のみ。

講和で保護国化を要求する場合は対象のサイズに関係なく100%で可能。完全併合の100%と違い戦勝点がそれに達していなくとも要求できる。

保護国は同じ宗主の保護国以外に対して自由に宣戦でき、宗主国を巻き込まない。勝手に領土を増やす場合もあれば返り討ちにされて縮小する事もある。また宗主国と同じ相手に戦争を仕掛けていた場合、同じ陣営としての参戦でなくあくまで別個の戦争であるため、宗主国が対象を保護国化すると戦争を引き受ける形で自分自身の保護国と開戦してしまう。この場合は自動で保護国関係が破棄される。

西洋化した国は自動で保護国から外れる。逆に宗主国が西洋化して属国との技術コスト差が開いても保護国に改組されたりはせず属国のままである。

敵の保護国に宣戦する事で停戦直後に再戦する小技もある。

Religion / 宗教

死後の世界に関する系統立ったアイディア。全ての州は1つの宗教を信仰し、全ての国は1つの国教を持つ。支配領域の宗教と国教が一致していれば体制は安定する。国教が同じ国同士は関係が良くなる。政略結婚 (Royal Marriage) は同じ宗教グループの国としかできない。

領土内の異教徒は問題を引き起こすので2種類の方法のどちらかで対処しなくてはならない。1つ目は宣教師を送り込んで改宗させ国教に統一する方法。もう1つは人道主義アイディアなどを使って異教寛容度を高める方法である。寛容度が下がる代わりに改宗力が上がる政策も存在するなど両者はしばしば対立的であり、また異教に寛容であれば改宗させる必要が薄い事もあってどちらか片方に振り切った方が効率が良い。

国教の変更は非常に限られた方法でしかできない。カトリックからプロテスタントなど一部のグループ内改宗を除くと、自発的な国教変更は反乱軍の力を借りる外ない。変更先の宗教が基礎税収ベースで領土内の過半を占めている状態で宣教師を送り込み、宗教反乱が起きて州を占領させたら要求を受け入れる。

Sell Province / 州売却

領有している州を他国に売り払う外交アクション。金額は0〜2000ダカット。金銭目当てよりも従属国に持て余した土地を押し付ける際に使われる事が圧倒的に多い。

Ver. 1.7からは州を受け取る条件が厳しくなり、どこを切り取って誰に売るかというパズルに頭を使う様になった。好みに合わないと対価ゼロでも受け取りを拒否される。従属国に土地を売る際の条件は以下の通り:

対象国が中核を持っている場合:

  • 常に受け取る

対象国が請求権を持っている場合:

  • その州が中核化できる距離にあり
  • 過剰拡大していなければ受け取る

対象国が中核も請求権も持っていない場合:

  • その州が中核化できる距離にあり
  • 過剰拡大しておらず
  • 同じ宗教グループで
  • 中心文化・受容文化・同属文化のいずれかであり
  • 神聖ローマ帝国領内でなければ受け取る

また基本的に既存領土と地続きになる州を好む。宗教に関しては要注意。自国領を属国として設立した場合、国教が宗主と同じになるため元々持っていた宗教を「異教」と見なす場合がある。例えばスンニ派の国が教皇領を併合してから再度設立すると国教がスンニ派になっており、周囲のキリスト教州を「異教徒の土地」として受け取らなくなるのである。この場合宣教師を送って改宗させてから属国に売りつける羽目になる。

Siege / 攻城戦

土地を占領したり取り返す為の戦い。敵のコントロールする州に軍団を置くと自動で始まる。長期間の包囲戦が基本で1年程度かかる。最低でも守備側の城兵 (Garrison) と同数以上の兵を張り付けておく必要がある。

砲兵以外の頭数は攻城の早さに全く影響せず、砲兵も砦レベル×5000人(≒城兵の5倍)が限度なので、一点集中よりは広く浅く同時に攻める方が単位時間あたりの落城数は増える。ただし敵を完全に制圧していない場合は分散した軍団を各個撃破される危険もある。

Technology / 技術

国ごとの技術力。管理・外交・軍事の3分野があり、研究するにはそれぞれの君主点が必要。技術グループによってコストが大きく変わる。

ルールそのものは共通ながら、中国などコストの高いグループと西欧などコストの安いグループでは意味合いが異なる。前者は君主点を投じて国力を高める「投資」である。後者は適正年代の技術レベルを保つ「維持費」である。故に前者は君主の能力がそのまま技術力に直結するのに対し、後者は君主点収入から技術の維持費を控除して残りを他の政策に割り当てるという形でやりくりをする。

Terra Incognita / 未知領域

世界地図のうち発見されていない地域と海域。技術グループごとに概ね共有しており発見から数十年で伝えられる。発見した国は名声 (Prestige) が上がる。未知領域の隣に領土を持っていると一定確率で自動発見されるほか、探検家 (Explorer) やコンキスタドール (Conquistador) を送り込んで能動的に発見する事も可能。また戦争相手国の領土が未知領域にある場合、コンキスタドールがいなくても踏み込んで発見できる。

Trade / 交易

主要収入源の1つ。商業流通を大雑把に模している。州は生産収入と同じだけの交易価値 (Trade Value)を生み出し、属する交易ノード (Trade Node) に集められる。集まった交易価値は交易力 (Trade Power) に基づいて各国に分配される。基本的に「有限の商業収入を分捕り合う」という重商主義の世界観が採用されており、自由貿易によって全員が勝者になったりはしない。あくまでゼロサムな奪い合いである。

Trade Node / 交易ノード

世界を分割する商業圏。全ての州はどれか1つのノードに属する。所属関係は固定されておりゲームの最後まで変わらない。ノードとノードには「上流」「下流」の関係があり、商業価値の一部が流れてゆく。リューベックやヴェニスなど世界の富が流れ着く先のノードは巨大な経済力を当地の国々にもたらす。

ほとんどのノードは流れる方向が複数あり、移転 (Transfer) 任務で配属された商人の綱引きによって分配が決まる。

Trade Power / 交易力

交易価値を取り合う際の力。各国が各ノードごとに持っている。交易価値は交易力に比例する形で分配され国庫収入に変わる。源泉は主に領土と交易保護に当てた小型船。協約や保護国化によって他国から上納させる事も可能である。

Trade Value / 交易価値

交易ノードに集まって来る商品。これを交易力に基づいて各国で分け合い金になる。州の生産収入はそのまま所属ノードの交易価値に加算される。交易価値を増やす建物も存在する。

Trade Company / 貿易会社

海外領土を活用するシステム。西欧技術グループの国はアジアとアフリカの特定地域にある海外州を貿易会社の管理下に移す事ができる。税収と人的資源はほぼ無くなるが交易力にボーナスが加わり、その地域の交易力の51%以上を貿易会社が占めていれば商人が1人追加される。この際の交易力は小型船等を含まない地域からの交易力のみで計算される。

地域交易力は沿岸でもせいぜい2〜3しか無いが喜望峰などの重要交易拠点は20以上ある。このため要所だけを押さえて交易系の建物を詰め込むとかなり簡単に51%を達成できる。ただし同じノード内に外国領土があるとそこを征服せよと定期的に要求し拒否すると怠業を始める。

Truce / 停戦

講和の当事国全てに自動で課される制限。この期間内に再度宣戦すると安定度・厭戦・攻撃的拡大のペナルティを受ける。期間は講和内容によって5年〜15年。白紙に近いほど短く要求が多いほど長い。交易力譲渡 (Transfer Trade Power) と条約破棄 (Annul Treaty) は停戦と同じ期間だけ存続する。

包囲網による自動参戦と同盟による防御側での参戦は停戦が無視されペナルティも無い。これを利用して攻撃したい相手の同盟国に宣戦する形で停戦を回避する事も可能。また保護国は宗主国の戦争に巻き込まれないが保護国を攻撃した場合は宗主国を巻き込むため、保護国への宣戦によって即座に再戦する事もできる。

他国を属国化すると対象の現在の戦争を引き受けるが、その結果として停戦を破る事になった場合は通常の停戦破棄と同様のペナルティを受ける。

Vassal / 属国

従属国の1種。戦争の結果や外交交渉によって宗主国の半支配下にある状態。税収の15%を上納し、自発的に戦争を始められず、宗主国の戦争に自動で巻き込まれる。その代わり他国から攻撃を受けた場合は宗主国の庇護を受けられる。

外交を通じて属国化するには

  • 属国化対象の基礎税収が40以下
  • 態度が+190以上
  • 同宗教

が前提となり、更にその上で関係や戦略的位置関係によって成否が決まる。基本的に自分の方が遥かに強くなければ不可能。

また自国の技術グループがムスリム以上で、相手技術グループとのコスト補正差が50%以上あると属国化でなく保護国化のみが選択肢になる。例えば西欧(+0%)が中国(+60%)を属国化する事は不可能である。

属国は外交スロットを1つ埋めるため最終盤以外は持てる数に限りがある。適時併合して自国領にするとよい。

War Goal / 戦争目標

「これを取ったら勝ち」という目標地点。開戦理由に基づいて決まる。例えば征服ならばその州を占領する、交易上の衝突なら敵を封鎖するなど。目標を達成した状態だと時間経過によって戦勝点が得られる。AIはこれを重視する傾向にあり、目標の州へ脇目も振らずに突っ込んで来る場合がしばしばある。

戦争目標に含まれている国は個別講和ができない。つまり「ポルトガルの州を占領する」戦争でポルトガルだけが戦争から抜ける事は不可能である。

War Leader / 統帥国

戦争において陣営のリーダーとして講和を取り仕切る国。統帥国同士が講和した時点で戦争は終わる。通常は戦争を仕掛けた国と仕掛けられた国だが、一方が従属国であれば宗主国が自動的に取って代わる。また一部を除く開戦理由において統帥国の交代が許されており、軍事力で遥かに上回る参戦国がいればそちらに代わる。

他の参戦国は統帥国が自分を講和に巻き込めるかどうかを決められる。プレイヤーはデフォルトでオフ、AIはオンになっている。本来は同盟者にも領土などの戦利品を与えるシステムだが、悪用すると味方陣営の国に極めて不利な条件を強いる事も可能。例えば和睦を乞う際に味方の土地を割譲したり、絶対に中核化できない飛び地を味方に取らせるなど。修正される可能性大。

War Score / 戦勝点

「どれぐらい戦争に勝っているか」を表す点数。講和でどれだけの譲歩を引き出せるか(または要求されるか)に直結する。陣営全体の戦勝点と参加国ごとの個別戦勝点がある。後者は封鎖と占領のみ、前者は会戦の結果や戦争目標の達成によっても加算される。弱い同盟国が参戦すると野戦で惨敗して敵に戦勝点を献上してしまう場合がしばしばある。

 

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