理由無き反抗:スタートボタンを押さない

電子ゲームを始めるとタイトル画面が現れ、”Press Start Button”と言われる。その通りに押すとゲームが始まる。さて、この工程は一体何の為に存在するのか?

これが必修科目でない事は自明である。起動したらいきなり”Campaign”とか”Continue”の選択肢が出て来たって構わないのである。実際そうしているゲームは少なくない。

「ゲーム業界の大半が前例を繰り返す阿呆だから」と結論付ければこの記事は終わるのだが、もう少し発展性のある仮説を立ててみよう。実はこの「スタートボタンを押す」という工程はチュートリアルの役目を果たしているのだ。

ゲームを起動するのはゲームで遊びたいからである。そして「スタートを押すと始まります」と言われてその通り押す。この時点でプレイヤーは、ゲーム=命令者、プレイヤー=遂行者という関係性を自明の前提として受け入れているのである。

それゆえ王女を救出しろと言われれば勇んで行くし、薬草を採って来いと言われれば山にも登る。言われた通りにする事は自明である。「なぜ冒険せねばならないのか」という疑問は生じ得ない。それを呈する唯一のタイミングはスタートボタンを押せと言われた時であり、有効な異議はボタンを押さない事によってのみ申し立てられるのである。

理由無き反抗:スタートボタンを押さない” への1件のコメント

  1. 家庭用ゲームは店頭で実機のデモを垂れ流すことがあるのでデモが必要。んで、デモでいきなり選択肢表示したら見栄えがよくない。

    Wii SportsなんかはスタートボタンではなくA+Bボタンになっていて、タイトル画面でボタンの位置を覚えられるようになっている。

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