ゲームは芸術か

否。ゲームプレイこそ芸術だ。

芸術は人間の技量と情熱の発露である。そこに込められた人間力と同じだけの重さを持つ。山の風景をスナップ写真に収めても芸術ではないが、それと全く同じ画像をドット打ちで作れば芸術である。

本気で修練すればゲームプレイは芸術となりうる。投ぜられた才能と努力の重さが見る人を震撼させるのである。ゲームそれ自体は芸術を描く為のカンヴァスである。以下に優れたカンヴァスの条件を挙げてみよう。

・良い技量に良い結果。勝敗やスコアなど結果の良し悪しは技量と連動しなくてはならず、技量以外の要素によって動いてはならない。偶然の要素は入っていても構わないが、「技量が高ければ良い結果を出す確率が高い」という形で相関しているべし。

・勝利は盗めず買えもしない。さもしいトリックによって簡単に優位になれたり、金をつぎ込めば強くなれるゲームは芸術のカンヴァスたり得ない。我々は精巧な銅像には感動するが金塊には感動しない。

・凄い技はそう見える。優れた采配なり絶妙の足払いなりは、素人目にも妙技として映らねばならない。

・自分にもできると思わせる。本当の妙技は「凄そうに見える」と同時に「さも簡単そうにやっている」。それを見た人が自分でもやってみようと思う。そしてその難しさ、妙技を会得するまでの道程の長さに震撼する。

 

ゲーマーは新しい芸術家になる。そのカンヴァスを提供するのがスパ帝国の目標である。