Hearthstoneの戦い方(3)

CCG “Hearthstone” に関して始めて7週間ほどで気付いた事を記録。


Hearthstoneの戦い方(2)

構築戦ではデッキの組み方・選び方が重要で、実際のゲームが始まる前の「メタゲーム」でだいぶ戦績が変わる。この部分をどう攻略するかを考察してみよう。

Hearthstoneは(基本的には)バランスの取れたゲームである。一方的に強いデッキとか常に有効な構成は存在しない。実戦レベルのデッキにはどれも得意な相手・苦手な相手があり、他のプレイヤーがどんな構成を使っているかによって有効な手立てが変わる。

例えば死んでもカードを引いたりシークレットを展開できるミニオンはダメージによる除去には強いが洗脳に弱い。強力な大型ミニオンは殴り合いに強いがポリモーフなどの単体除去に弱い。他のプレイヤーがどんなカードを多く運用しているかで、ミニオンも呪文も、そしてデッキもだいぶ戦術価値が上下する。

すると誰でも思いつくのが「流行りのデッキに対策を立てよう」という事だ。例えば小さなミニオンを並べるズーデッキが流行っていたら全体除去や凍結を入れる、という具合である。だがこの考えは2つの理由で上手く行かない。

 

流行デッキはせいぜい3割

1つ目の理由は、たとえ大流行しているデッキタイプであってもその分布はせいぜい環境中の2割か3割に過ぎず、それだけに的を絞って対策しても全体的な勝率向上に繋がりにくいという事だ。最も多い3割のデッキに勝っても残りの7割に弱くては意味がない。流行デッキへの対策を立てるのは流行に追随するプレイヤーを罰するためではなく、環境を利用して自分自身の戦績を改善するためである。

この問題は試合記録を付けていると気づきやすい。「一番多く」「みなクローンの様で」「なす術なくやられてしまう」デッキは非常に印象に残りやすく、実際よりも分布を多く見積もってしまう。対策を考える前に、そもそも対策するだけの価値があるかどうか統計を見直すべきだ。

 

対策が難しいからこそ流行する

2つ目の理由は、そもそも簡単に対策できるデッキは流行しにくいという事である。アンダーテイカーとデスラトル系を大量に詰め込んだデッキが流行ったのは、除去などの手段で対策するのが非常に難しかったからだ。ゆえに「流行デッキを破る」という考えでデッキを構築すると不自然で非効率な形になりやすい。マスディスペルを入れておけばデスラトルを没収できるだろうが、果たしてその呪文は実戦投入できるだけの強さがあるか?

 

「何に強いか」でなく「何に弱いか」

ではどうすれば良いか。考えを逆にするのだ。「いる奴に強い」ではなく「いない奴に弱い」形で構築する。例えば2014年11月現在、構築環境では全体除去呪文がほとんど使われていない。直近の30戦でフレイムストライクを受けたのは1回だけである。ゆえにシャーマンのトーテムなど、全体除去耐性の低いミニオンがかなり運用しやすくなっている。

バランスの取れたゲームでは弱点を持つものはそれを贖うだけの長所も持っている。トーテムは全体除去に弱い代わりに単体除去に対して駒得になりやすく、手数という点でも優れている。結果シャーマンのグッドスタッフが高い勝率を維持できる。環境中に何があるか、何が流行しているかは誰にでも見える。何が無いかを見て作戦を考えよう。

 

( ・3・)<25勝6敗だもんね レジェンドに行っても同じこと言えんの?>(・q・ )