Hearthstoneの戦い方(4)

CCG “Hearthstone” に関して気づいた事をその都度記録。


Hearthstoneの戦い方(3)

 

リーサルの一歩前

自分の手番で確実に相手を殺せる状態を「リーサル」と称する。例えば相手のHPが残り1で、盤面に自分の1/1ミニオンだけが存在したら殴り殺して終わりである。また一見そうと分からない複雑な盤面に、実は相手を殺しきる手順が隠されている事もある。常にリーサルを探し、見落とさない様にするのはプレイングの重要事項だ。

ではリーサルの「前」はどうだろうか? 相手を詰める1ターン前、「これに対処できなければリーサル=詰みだ」と相手にぶつける手は果たしてどれほど重要か? 今回は詰みの手前、王手について詳しく考察してみよう。

 

3種類の王手

そもそも王手=相手が何もせずにターンを終えれば自分側のリーサルになる手は次の3つに分けられる。

  • 盤上の戦力で次のターンに殺せる
  • 盤上の戦力で次のターンに殺せる上に、相手の盤上戦力ではそれを防げない
  • 手札など相手に知られていない戦力で次のターンに殺せる

これらを便宜上「チェック」「メイト」「フェイタル」とそれぞれ呼称しよう。これらは戦術上の意味も文脈も相当に異なるからだ。

 

チェック:死ぬのが嫌なら交換しろ

まず1つ目は「盤上の戦力で次のターンに殺せるが、相手の盤上戦力でそれを阻止できる」状態である。例えば相手のHPが残り3で、自分と相手の双方に3/3のミニオンがいたらチェックだ。相手にHPの回復や挑発持ちミニオンなどの防御手段が無ければ、自分の3/3をぶつけて相打ちにするしか助かる途はない。これが目的だ。つまりチェックをかけるのは、相手を追い詰めて本来ならしたくない様な不利な交換を強いるためである。

言い換えると、相手がチェックを外すための手が相手を苦しめるのでなければ全く意味がない。4/4のミニオンを盤上に出して「これを倒さなければ次で詰んでしまうぞ!」と脅したとしても、相手の側に4/5ミニオンがあって一方的に打ち取れるとしたらどうだろう? 相手を追い詰めるよりむしろ助ける事にならないだろうか? チェックの意義は相手に「不利になる手を仕方なく打たせる」事にある。有利になる手で外せるチェックは用をなさない。

ははは避けてみろ!>(  ;´。 `;)ノ三☆ いかん避けたら姫に当たる>(・ε・;)ξ・q・ ξ

 

メイト:対処できなくば投降せよ

2つ目は「盤上戦力で次のターンに殺すことができ、相手の盤上戦力ではそれを阻止できない」状態だ。例えば相手の残りHPが3で自分の側に3/3が2体、相手側に1体いるとしよう。相手はたとえミニオンのうち1体を相打ちにしても死を免れない。つまり自分の手札=盤外戦力で危機を乗り切らねばならず、回避手段が無ければ負けが確定する。

これは直接的に、そのターンでゲームに勝つ事を目的としている。相手はフロストノヴァやジャラクサスで1ターン延命できるかも知れないが、それらを持っていないかも知れない。メイトをかけたターンに相手が投了爆発四散する可能性は常に存在する。また何らかの対処手段で切り抜けても、それは相手にとって切り札を犠牲にした事を意味する。ファイアボール2枚で辛うじてこちらのラグナロスを焼き払った? よろしい、だがその後どうやって勝つ気かね?

( ・3・)( ・3・)っ=[ニニフ(  ;´。 `;) (・ε・ )(・ε・ )<もう逃げ場はないぞ

 

フェイタル:実はさっき王手だった

3つ目は「手札などの盤外戦力で次のターンに殺せる」形である。他の2つとは異なり、相手は王手をかけられた事自体をはっきりとは知覚できない。「もしかしたら手札に火力があるかも知れない」と予測して対処しなければ死んでしまうわけだ。言い換えればこれは「読み合い」であり、相手が読み違えればその時点でゲームは終わる。

この形が最も有効になるのは相手に最小の情報しか与えていない場合である。ラーヴァバーストとライトニングが2枚ずつあれば何もない所から16点のダメージが飛び出してくる。残りHP16の相手が「次でリーサルは無い」と読み間違ってそのままにしておく可能性はかなり高い。だが半分を小出しにしてHP8まで減らしてしまうと、次で殺し切れるだけの火力が手札にあると正しく推察してヒーローを回復するかも知れない。盤外の武器で殺すには情報を与えてはいけない。暗器はできるだけ隠しておいて、相手を殺し切れるターンに全て放つ方が突き刺さりやすいのである。

実はいっぱい隠し持っていたのだ>(  ;´。 `;)ノ三☆☆☆☆☆ Σ(・ε・;)

 

デッキの性格

3種のうちどの王手を主に活用するかによってデッキの性格は変わる。ウォーロックやハンターのズーデッキは徹底的に相手ヒーローを殴り、チェックをかけて対処に忙殺しつつ瞬間火力で勝負を決める。パラディンやプリーストは往々にして盤上の支配を固め、相手がどうしようもなくなるまで追い詰めて投了させる。メイジやローグには手札から瞬間的に大量の火力を生み出す手段がある。

ゴールが違えばそこまでの道のりも変わる。最終的にどんな形で勝つのか、大まかな展望を持っている事は作戦立案の助けになる。

 

( ・3・)<たまに1ターン目で投了する人いるよね 低い方のランクだけね>(・q・ )