小屋経済の話

Civ4攻略情報


Civilization 4の小屋教徒と工房教徒は今日も血で血を洗う宗教戦争を繰り広げている。両者の教義はどこが違うかというと、前者は全ての土地に「小屋」地形改善を敷き詰める事を目指し、後者は「工房」地形改善で埋め尽くさんとしている。そして敵の地形改善を見つけたら直ちに焼き払って正しい姿に作り変える。小屋教徒にとっての小屋のメリットは「お金が沢山出てくる」事だが、工房教徒にとっては「焼き払うとお金が沢山出てくる」である。

どちらが正しいかは状況によるのだが、その前にまずどうして「小屋経済」とか「専門家経済」とか「初手ストヘン経済」といった経済システムが存在し、そのどれか1つを選ぶのが習わしになっているかを考察しよう。

 

シナジーの問題

経済システムをある程度割り切って組み立てる理由は社会体制との相乗効果である。例えば金融志向で小屋を街まで育てると毎ターン6商業を産出する。ここで法制度の「言論の自由」を採用すると全ての街に+2のボーナスが付いて8商業になる。一方同じ法制度の「官僚制」を採用すると、首都に限って商業力が50%増加する。つまり街は実質的に9商業を生み出してくれるわけだ。

都市というのは普通6つぐらいあるので、全ての都市が街まみれになっていれば首都だけ9で他が6よりも全部8の方が総産出が多い。しかし都市に作れる地形改善は街だけではない。工房や畑を作って軍隊や人材の生産基地にする事で、経済以外の面で帝国に貢献することもできるのだ。

するとここで2つのやり方が生まれる。全ての都市を街だらけにして言論の自由を採用し、大量の商業力を生み出す経済。首都は街まみれ、他の都市は畑まみれにして官僚制を採用し商業と工業をバランスよく産出する経済。前者は小屋経済、後者は官僚制経済という名が付いている。

 

1つに集中

このゲームの社会制度メカニクスは万事この調子である。代議制は「全ての専門家」を強化し、普通選挙は「全ての街」を強化する。選べるのはどちらか片方だけだ。カースト制は「全ての工房」を強化し、奴隷解放は「全ての小屋」を促成栽培する。これも採用できるのは片方だけだ。

つまりプレイヤーは「どの地形改善を強化するか」を決めてそればかり作る様に求められる。奴隷解放で小屋を強化するなら小屋ばかり作る。カースト制で工房を強化するなら工房ばかり作る。「色々な地形改善を少しずつ作る」より「1種類の地形改善を大量に作る」方が総出力が高くなる様にゲームがデザインされているのだ。

このため工房を強化している国が小屋だらけの都市を占領しても大した産出にならず、全て焼き払って工房に建て替える必要が出てくる。一方小屋を強化している国は小屋を作れば作るだけ国力が伸びてゆき、未強化の工房には目もくれない。これがあたかも宗教戦争の様を呈しているわけである。

実際上、このゲームに単一の最適解は無い。地形や周囲の環境を見ながらその都度どれかの経済システムを選ぶ事になる。ただ何を選ぶにせよ中途半端はダメだ。「何を強化するか」を決めて集中的に作る方が国力が増える。

 

 

( ・p・)<初手でストヘン作っといたよ (;´。 `;  )