月刊スパ帝国 Vol.9

スパ帝国がミニ雑誌になった! ゲームに関する記事を1冊の中に凝縮! 更にアナログゲームが1つ付録に! Vol.9の内容:

ペラ紙

  • 世界征服カードゲーム”Powers”専用カード
  • 世界征服地図
  • 20ページ+表紙のオフセット誌
  • Powersデザインノート
  • ゲームレビューコーナー(ビブリオス・ファイアーエムブレム 覚醒・ルアーブル・Waking Mars・アルファケンタウリ)
  • ドイツゲームとは何か
  • ぐう凡艦長航海記
  • お便りコーナー

 

ぐう凡艦長航海記 エンギ編

Faster Than Lightのプレイ日記。再び宇宙船の艦長になって銀河の彼方を目指す。

第1星域

The Torus号を選択。クルーは前回同様3人だが、今度はその内2人がエンギ族だ。体が頑丈で船の修理も得意である! また船にも治療ナノロボットが組み込まれており、クルーの体力が常に回復し続ける。反面武装は貧弱で、まともな攻撃手段は自動攻撃ボットというファンネルもどきしか無い。早速銀河の彼方へ向けて出発だ!

救難信号に向けて舵を取ると、早速違法採掘中の海賊を発見。我々の船は武装が貧弱である。よって敵が弱い序盤のうちにガンガン敵を倒して武装を奪わなくては! 突撃! 攻撃の主力は勝手に動くファンネルもどき。艦本体はイオンガンというダメージの無いしびれビームで支援するのみである。敵のバリア装置を麻痺させると、その隙を逃さずボットが四方八方から猛射撃! あっさりと撃沈しスクラップを手に入れた。

少し行くとごろつきに遭遇。「我々の島にようこそ! ほんの僅かな支払と引き換えにこの空域における安全な通行を保証しようではないか」済まんが路銀の持ち合わせが無いので鉛でお支払いしたい。全弾発射! 口ほどにも無くすぐ轟沈。南無。

続いてワープすると、出た先に何故か臨戦態勢の船が! 交渉する間もなく戦闘開始。これも撃沈。順調に敵を倒してはいるが戦闘の度にボットを1つ消費しており、いつかは限界が来る。その前にランニングコストの安い武装を手に入れなくては。

老朽化した宇宙ステーションを発見。内部にかすかな生命反応あり。危険を冒して救出に踏み込む選択肢もあるが、失敗して人が減ると目も当てられぬ事になる。ここは適当にその辺の金属クズを拾うだけにしてお茶を濁そう。

その後またごろつきに遭遇し交戦。同じ手口で痛めつけると投降を申し出て来たが聞こえぬふりをして撃沈。そして念願の武装を手に入れた! 重レーザーMk-IIというやたら高火力のごつい銃だ。しびれビームの2倍の威力の火球を2発同時に発射する。ただしチャージタイムは3倍だ。またエネルギーの関係でしびれビームと同時には運用できない。ともかくどれだけ役に立つか実戦で使ってみよう。

 

続きは雑誌で読もう。1部¥950+送料。注文はストアから。

ゲームマーケット2013大阪

2012秋に続き2013春の大阪にもスパ帝国が出陣!

名称:ゲームマーケット2013大阪
開催日:2013年3月10日(日)
会場:大阪マーチャンダイズ・マート(OMMビル)2階 B・Cホール
入場料:1000円[税込](カタログ付き)

201卓「スパ帝国」で待っているぞ!

http://gamemarket.jp

西日本のみんなも僕と握手!

翻訳記事:ボードゲームメカニクス48

これは翻訳記事です

原文:http://boardgamegeek.com/browse/boardgamemechanic

 

動作 : Acting

身振りやものまねを通じて他のプレイヤーとコミュニケーションを取るゲーム。”Charades“は恐らくその代表である。チームの1人が非言語コミュニケーションによって他のメンバーに手がかりを与え、答えを探させる。

 

アクションポイント : Action Point Allowance

ラウンドごとに各プレイヤーに決まった量のアクションポイントが割り当てられる。このポイントを消費して種々な行動ができる。残りポイントが無くなって行動を「買う」事ができなくなったら手番の終わり。この方式はプレイヤーに大きな行動選択の自由を与える。”Pandemic“はこのメカニクスを採用した一例である。プレイヤーには4のアクションポイントが与えられ、これを消費して移動・航空移動・特殊行動・特殊能力などを実行する。

BGGに載っているゲームの内で最も古いアクションポイント制の例は”Special Train“である(1948年)。

 

陣取り : Area Control / Area Influence

エリアごとに最も多くのユニットや影響力を持つプレイヤーがそのエリアの支配権を得る。競りゲームの下位分類とも言える。プレイヤーはエリアに駒を置く事で「競り値」をつり上げられるのだ。

El Grande“の場合、地域ごとに最多の騎士を持つプレイヤーがそこから点を得る。

最古の陣取りゲームは囲碁である。これは記録に残る最古のゲームの1つでもある。

 

囲い込み : Area Enclosure

盤上に駒を置いてできるだけ多くの領域を囲い込む。最古にして最も有名な囲い込みゲームは囲碁であるが、新しいゲームも数多く存在する。

囲い込みは陣取りとは異なり、プレイヤーがゲームを通じて盤上に領域を作り出す。陣取りは最初から存在する領域の支配権を巡って争うだけである。

 

エリア移動  Area Movement

ゲーム盤が「異なる大きさの」エリアに分割され、エリア同士が隣接していれば方向に関係なく行き来できる。”Risk“はエリア移動ゲームの古典である。

エリア移動は盤上の移動を処理する方式の1つである。他の一般的な方式はマス目移動と点移動である。しかしエリア移動は点移動の下位分類とも言える。各エリアを「点」、隣接関係を「線」と見なせば点移動と同じである。

 

エリア・インパルス : Area-Impulse

ターンが「インパルス」に分割され、交互にインパルスを実行する事でゲームが進行する。両者ともパスするか日没時のロールによってターンが終わる。インパルスごとにユニットをまとめて動かす事ができる。動かすユニットは同じエリアにいなくてはならず、それゆえエリア制が必要となる。エリアは移動や射程の制限だけでなくインパルス中に動かせるユニットを決める役割も持っている。同じユニットを再度動かすには次のターンになるまで待たなくてはならない。

 

競り : Auction / Bidding

何らかのアイテムが競りに掛けられ、金銭などで競り値を付けてそれを取り合う。これらのアイテムは新たな行動を可能にしたり、他の形でプレイヤーを有利にしてくれる。競りは順番に競り値を付け、誰が競り落とすかが決まるまでそれを繰り返すという形を取るのが普通である。また誰もそのアイテムに興味を示さない場合、値段が下がるルールを持っている場合が多い。大抵のゲームは1つの競りが終わったら次のアイテムを競りに掛け、アイテムが無くなるか勝利条件が満たされるまでそれを繰り返す。

例えば「電力会社」では最初は発電所を1つも持っていない。競りに勝たなくては発電を始められないのである。発電所を競り落とすとそれが自分の物になり、ターンごとの発電量を増やせる様になる。”Vegas Showdown”ではスロットマシンとかレストランなどの部屋を競り落とす。これを使ってホテルを建て、威信と価値を高める。競り勝ったプレイヤーは競り値を支払い、自分のホテルにそれを配置する。どちらの例でも競りは順繰りに行われ、パスをしてもよい。

 

賭け : Betting / Wagering

実際の、もしくはゲーム中の金銭を使ってゲーム中で起きる出来事に賭ける仕組み。この賭け自体がゲームの一部である。ポーカーがその代表例。

相場ゲームも賭けの一形態である。値上がりを期待して様々な商品をゲーム通貨で購入する。

 

イベントカード : Campaign / Battle Card Driven

ウォーゲームにおける近年の発明。プレイヤーは手札を使って行動しなくてはならない。核となる考え方は、1つの行動には1枚のカードを消費するという事である。戦いの結果を判定するのにカードを使うゲームはこの仕組みには分類されない。

こちらのGeekListではこの仕組みは手札管理の下位分類とされている。

 

カードドラフト : Card Drafting

共通のカードプールからカードを選んで手に入れる方式。得た物は即座に利益になったり、後で目的を達するための手札を構成したりする。”Ticket to Ride“は有名なドラフトゲームである。

山からカードを引くだけのゲームはドラフト方式には入らない。ドラフトは何らかの選択肢がある。”Ticket to Ride”ではランダムにカードを引いてもよいが、それしか出来なければこれはドラフトゲームには分類されない。

 

チットプル : Chit-Pull System

ウォーゲームの仕組みの一つ。戦場における同時行動や指揮命令の問題を解決する為に導入された。手番プレイヤーは「チット」を引いてどのユニットを動かすか決める。行動計画には特定の指揮官に属するユニットを動かす、特定種のユニットを動かす、ユニットを戦闘させるなどが含まれる。ジョセフ・ミランダはこの仕組みを自身のゲームで多用する事で知られる。

 

協力 : Co-operative Play

プレイヤー同士が協力してゲームに打ち勝つ。プレイヤー間に競争は全く無いか僅かである。決められた目標に達すればプレイヤーの勝ち、達さなければ全員の負け。

 

相場 : Commodity Speculation

賭けゲームの下位分類。ゲーム中の金銭を種々な商品に賭けて、それが値上がりするのを待つ。商品の価格はゲーム中に変わり続ける場合が多い。プレイヤーはその変動を利用して売買で儲ける。

相場ゲームの中にも投資ゲームと共謀ゲームがある。前者はプレイヤーが価格に間接的な影響力しか持たず、自分の利益を損なわずに他者を攻撃する事が難しい。後者は価格への影響力が直接的で、他のプレイヤーを助けたり同盟を組んだりできる。

 

クレヨン線路 : Crayon Rail System

ルート構築ゲームの下位分類。クレヨンや、他の後から消せる方法で線を引き、盤上に接続路を作る。最も有名なのはEmpire Builderで、システムの一部に採用されている。

 

デッキ構築 : Deck / Pool Building

ゲーム開始時に決まった内容のカード/駒のセットを持ち、ゲームを通じてそれを取り替えたり新たに加えたりする。多くのデッキ構築ゲームはプレイヤーに金銭が与えられており、デッキに入れるアイテムを購入できる様になっている。これらの新しい資源でプレイヤーのできる事が広がり、先の展開を動かす「エンジン」を構築できる。

この仕組みはゲーム中のデッキ構築を指しているのであり、ゲーム開始前にデッキをカスタマイズする種類のゲームは含まれていない。

 

ダイスロール : Dice Rolling

偶然性を生み出すためにダイスを振る仕組み。

 

マス目移動 : Grid Movement

盤上のマスを駒が色々な方向に移動する。マスは四角(チェスなど)や六角形(“Abalone”など)の場合が多い。

多くの駒が使われるゲーム(チェスやチェッカーなど)もあれば、駒が1つだけのゲーム(“Fresco”など)もある。

 

手札管理 : Hand Management

プレイヤーが手札を持ち、それを何らかの順番や組み合わせで繰り出す事で勝利に近づく仕組み。望ましい順番や組み合わせは様々で、盤上の状況や手札、対戦相手の出したカードなどによって変わる。手札管理とは即ち、手持ちのカードからその状況における最大の価値を引き出す事である。カードには複数の使い方がある場合が多く、最善手が簡単には分からない様になっている。

動作や器用さとは関係が無い。

 

ヘクス・カウンター制 : Hex-and-Counter

古典的なウォーゲームの仕組み。六角形の「ヘクス」に区切られた盤上にカウンターを置き、それらを6方向に動かせる。四角形のマスが4方向にしか動けないのと対照的である。

カウンターは一般に厚紙のチップであり、能力や兵種が印刷されている。

 

線引き : Line Drawing

何らかの形で線を引く要素を含む仕組み。

 

記憶 : Memory

プレイヤーがゲーム中に起きた事や情報を思い出さなくてはならない仕組み。

 

組み立てボード : Modular Board

タイルやカードを組み合わせて作った盤の上でゲームをする仕組み。

多くのゲームにおいて組み合わせ方はランダムであり、戦略や探索の可能性を広げている。

卓上の面積を節約する為に複数のボードを交代で使うものも含まれている。

 

紙と鉛筆 : Paper-and-Pencil

ゲーム中の出来事や数値を紙とペンで記録しておき、最後に集計して勝者を決める仕組み。

紙で得点を記録するだけのゲームはここに含まれない。

 

同盟 : Partnership

プレイヤー同士が同盟を組んだりチームで戦ったりする。多くの場合、同盟者はチームとして一緒に勝利できるか、同盟を尊重しない場合に罰が課せられる。

Fury of Dracula“は最初にチームが設定され、ゲーム終了までそれが続く。

Dune“は同盟の構築と破棄に関する細かいルールが定められている。

 

パターン構築 : Pattern Building

駒を特定のパターンで並べる事で様々な効果を得る仕組み。例えば盤上の2・4・6・8に駒を置くとアクションカードが手に入り後で使えるなど。

 

パターン認識 : Pattern Recognition

色や模様の書かれた駒を盤上に置く。置き方はランダムだったり、盤や他の駒との位置関係によって決まっていたりする。ゲーム中に駒が移動するので、プレイヤーは駒の並びパターンを見つけて点を取ったりゲームに勝ったりする。

 

届け物 : Pick-up and Deliver

盤上のどこかでアイテムや商品を拾い上げ、それを別の場所に持って行く。最初のアイテム配置はランダムだったり決まっていたりする。届け物をすると金銭が貰え、それで新たな行動ができる様になる場合が多い。殆どの場合、どこに物を届ければよいか決めるルールやメカニクスが存在している。

“Railroad Tycoon”の場合、プレイヤーは都市間に鉄道を敷設して商品を輸送する。商品コマには色が着いていて、同じ色の都市に届けると金銭が貰える仕組みになっている。

 

点移動 : Point to Point Movement

ゲーム盤に「都市」など駒の置ける場所が描いてあり、相互に線で繋がれている。駒の移動は線に沿って行わなければならない。隣同士の場所でも間に線が無ければ移動できない。

点移動ゲームは”Risk“の様に自由に出入りできるエリアは無く、チェスの様に四角いマス目も無く、”Tide of Iron“の様にヘックスで仕切られてもいない。駒が盤上を好きな方向に移動できるこれらのゲームとは異なり、駒をどこに置けるか、どこからどこへ移動できるかは恣意的に制限されている。これにより面白い戦略が生まれる事が多い。

点移動ゲームの例:”Nine Men’s Morris” “Kensington” “Friedrich

Friedrich“における点移動。

 

あと1枚! : Press Your Luck

ストップをかけるまで同じ行動を繰り返し、その度に得点や手番を失うリスクが増えて行く(場合もある)。リスク管理とリスク見積もりの両方を含んでおり、ゲームメカニクスによってリスクが決まり、他のプレイヤーがリスクをどう計算しているかを読む必要がある。運試しとも呼ばれる。

以下ブルーノ・フェイドゥッティによる解説:

2倍にするか終わりにするか、行くか止めるか、勝ち分を取るかそれを更に賭けるか。この仕組みは新しい物ではない。ブラックジャックなどのギャンブルゲームは意識的にこれを用いている。伝統的なダイスゲームにもそれは見られ、”Pass the Pigs”はその現代版でしかない。またTVのクイズ番組においても多くの例があり、勝者は勝ち分を確定して止める事も、それを更に賭けて次の問題に挑戦する事もできる。不正解なら今までの勝ちも全て失われる。”Scopone Scientifico”の様にいつまでも勝負を続ければいつかは必ず敗れる。この仕組みはボードゲームやカードゲームにおいても非常に有効で、興奮と緊張を生み出してくれる。そしてもう1枚カードを引いたりもう1個ダイスを振った時にしばしば悲劇が起きる。最も有名なのは恐らくSid Sacksonの”Can’t Stop”である。これは中々良く出来たダイスゲームで、皆で山登りをするのだが急ぎ過ぎるとずり落ちる。あるいはまた、全員で同じ船に乗っていて、それがいつ沈むか分からず、逃げ時を見極めねばならないとしたら? Aaron Weissblumの”Cloud Nine”はそういうゲームだ。そして私とAlan R. Moonによる”Diamant”もそうだ。

以下ライナー・クニツィアによる”Dice Games Properly Explained”の冒頭:

前に進み、成果の最大化を目指せ。ただし賭け金はどんどんつり上がる。一歩間違えばそれを全て失う。大きなリスクは大きな報酬を、あるいは悲惨な敗北をもたらす!

災厄は種々な形で現れる。進めば進むほど、リスクと報酬を慎重に見極めねばならぬ。ダイスで特定の目が出たり、合計が閾値を超えればドボンだ。災厄はもやの向こうに見えている…生きてそこから逃げ果せるか? 他にも選択肢がある限りダイスを振り続けられるゲームもある。いつ止めて勝ちを確定するべきか? 欲張り過ぎて運が尽きれば一巻の終わりだ。正しい判断を下し、しかも良い目を引かなくてはならない。

 

ジャンケン : Rock-Paper-Scissors

同時行動選択またはトリックテイキングの下位分類。

根本原理は強さの関係が順繰りになっている事である。それに従ってどの駒がどの駒に勝つか、あるいは取れるかが決まる。例えばAはBに勝ち、BはCに、CはAに勝つ。

ジャンケンでは鋏は紙を切り、紙は石を包み、石は鋏を打ち壊す。しかしゲームメカニクスは必ずしも三すくみでなくて良い。例えば:

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/fe/Rock_Paper_Scissors_Lizard_Spock_en.svg/400px-Rock_Paper_Scissors_Lizard_Spock_en.svg.png

または

 

RPG : Role Playing
RPG要素を備えたボードゲームも存在する。キャラクターが徐々に強くなる、もしくはストーリーの要素がある。非対称ゲームの拡張形とも解釈できる。

 

すごろく : Roll / Spin and Move

ダイスを振るかルーレットを回してその数だけ駒を進める。

何も考える事の無いゲームという意味で否定的に使われる事もある用語だが、バックギャモンなどは戦術要素を含んでいる。

 

ルート構築 : Route / Network Building

点が線で結ばれるネットワークを扱う仕組み。駒は中立であったり誰かに属していたり、あるいは部分的に属していたりする。最も長いネットワークを作る事や新たなエリアに接続する事を目標とする。盤上の点をプレイヤーが結ぶ接続ゲームがこれに含まれるかは論議がある。

 

戦場の霧 : Secret Unit Deployment

非公開情報を含むゲーム。駒の情報(あるいは位置)は持ち主にしか分からない。ウォーゲームにおいて「戦場の霧」を再現する為によく使われる。

 

セット集め : Set Collection

プレイヤーに何らかのアイテムを揃えさせるメカニクス。例えば、”Bohnanza“では様々な種類の豆を集めて収穫する。”Ra“ではファラオやナイル川のマスを集める。

 

シミュレーション : Simulation

現実の事件や状況を模するゲーム。

 

同時行動選択 : Simultaneous Action Selection

プレイヤーは各々秘密に行動を決める。それを同時に公開し、ルールに従って行動が解決される。

 

歌唱 : Singing

知名度の高い曲を歌ったりハミングする事で何らかの目標を達成する。

 

株投資 : Stock Holding

相場ゲームの下位分類。何らかの商品を売り買いするのではなく、会社・商品・国家などの持ち分を取引する。

有名な例に”Acquire“がある。プレイヤーは会社の株を買い、それが買収されるまでに成長していれば利益を得る。”Imperial“ではヨーロッパ諸国の国債を買う。配当と勝利点が得られるほか、最大債権者であればその国の行動をコントロールできる。

 

物語作り : Storytelling

基本的なコンセプト、文字、絵などを与えられ、それを使って物語を作る。与えられたピースは物語に含まれていなくてはならない。

 

タイル配置 : Tile Placement

タイルを並べて勝利点を得る。得られる点は隣や近所のタイル、色などの非空間的属性、何か特定の形を作ったかどうか、タイル集合の大きさなどによって決まる。

“Carcassonne”はこのジャンルの古典である。プレイヤーはタイルをランダムに引き、他のタイルの隣に置く。そして置いたタイルに駒を乗せるチャンスがある。

 

時間消費 : Time Track

可変ターン構造のひとつ。最も時間軸上で遅れているプレイヤーが次のターンを行う。手番を行ってもまだ最後尾であれば、続けて次のターンができる。基本的な前提は、時間のかかる遅い行動を選ぶ事もできるが、時間のかからない行動によっても状況は変わりうるという事である。アクションポイント方式の下位分類であるという議論もある。時間消費システムでは1ターンでアクションポイントを使い切る必要が無いというだけの違いである。

いくつかのゲームにおいては、最後尾のポジションを失ったらその場ですぐにターン中の行動を止めなくてはならない。時間軸がループ状になっている場合、一方向にしか動けない事が多い。

 

取引 : Trading

プレイヤー同士でアイテムを交換できる。例えば”Bohnanza“では異なる種類の豆を交換できる。”The Settlers of Catan“では資源を交換する。

 

トリックテイキング : Trick-taking

カードゲームにおけるメカニクスのひとつ。

全てのプレイヤーが順繰りにカード(またはカードの組)を出し、表向きで卓に置く。出されたカード全体をトリックと称する。ルールに従い、誰か1人がトリックに勝ち全てのカードを取る。多くのゲームではトリックや得点カードを取るのが目標である。場合によってはわざとトリックを取らない様にもする。

トリックに勝つ最も一般的な方法は、最初に出されたのと同じスートで最も強いカードを出す事である。しかし多くの古典カードゲームでは「切り札」を採用しており、指定されたスートなど特定のカードが無敵になっている。どのスートが切り札になるかを競り合うラウンドが存在する場合もある。

多くのゲームに「マストフォロー」のルールがあり、トリックの最初に出されたのと同じスートのカードを出さなくてはならない。持っていなければ他のスートを出す。

 

可変順フェイズ : Variable Phase Order

ターンごとに進行手順が異なる場合があるというメカニクス。

“Puerto Rico”を例に挙げると、各ターンがそれぞれ違っている。誰が最初に役割を選ぶか、そしてどの役割を選ぶかによって、思ったより早く「建設」フェイズが来たりする。また他のゲームでは、場合によって望む行動が取れない事もある。

行動が限定され、固定ターン構造を持たないゲームの多くがこのメカニクスに分類可能である。なおターン順が変わるのは可変順フェイズではない。

 

非対称:Variable Player Powers

プレイヤーそれぞれに異なる能力や勝利法を与えるメカニクス。有名な例を以下に挙げる。

Ogre“では1人は単一の強力な駒を動かし、もう1人は沢山の弱い駒を動かす。総体としてはバランスが取れている。

Cosmic Encounter“では、プレイヤーはゲーム開始時に特殊能力を1つ割り当てられる。勝利条件は全員同じ(本星以外に5つの植民地を持つ)だが、各自の能力がそれぞれ異なった戦術を可能にする。

Here I Stand“では、プレイヤーはそれぞれ異なる勝利点方式を持った勢力を担当する。ある勢力は軍事侵攻に重点を置き、またある勢力は宗教的影響力に重点を置くなど。

Small World“や”Sunrise City“ではプレイヤーの持つ特殊能力がゲーム中に変化する。

 

投票 : Voting

特定の状況における結果を決める際に投票を求めるメカニクス。

 

ワーカープレイスメント : Worker Placement

行動の選択肢が全員に提示され、それをドラフト方式で取り合う。ドラフトは順繰りに行う。各行動ごとに1ラウンドに選ばれる回数に上限がある。

通常、各プレイヤーは決まった数の駒を行動の上に乗せてゆく。つまり「労働者を配置」してどの行動が既に取られたか示すのである。

例えば”Agricola”では、まず家族が2人から始まり、それを行動の上に乗せて資源を集めたり柵を作るなどの行動を取る。誰かが行動に駒を乗せたら、それは次のラウンドまで選ぶ事ができない。

良く知られた例は”Agricola””Caylus” “Stone Age” “Pillars of the Earth” “Tribune” “Dominant Species”などがある。初期の実験作としては”Way Out West” “Bus” “Keydom”など(異論もあるが)。

Powers ver2.3

  • オーストリアをオーストリア=ハンガリーに改称
  • 国別に優先番号を割り当て。最も若い番号の国を引いたプレイヤーが最初の先制権を得る。終了時に同点であれば同率者の中で若い番号を持つプレイヤーの勝ち。
  • スイス>インドネシア>イタリア>朝鮮>オーストリア=ハンガリー>日本>ドイツ>イギリス>フランス>オスマン>ロシア>インド>中国>アメリカ

Powers ver.2.2

  • 侵略フェイズ・防衛フェイズの後に再編フェイズを設定。使ったカードはその場で補充するのでなく、再編フェイズに先制権プレイヤーから順に引く。補充が終わったら使ったカードを捨て札置き場に移す。
  • 防衛は絵札でなく「同じ数字2枚のペア」か「続き数字3つのストレート」を捨てて行う。その際に使った枚数だけ直後の再編フェイズで補充する。
  • ストレートはスートを問わない。
  • Aは1として扱われ2に接続する。KとAは繋がらない。
  • ジョーカーはストレートを構成しない。
  • ジョーカー2枚はペアとして使える。
  • 侵略フェイズにジョーカーを切る場合、追加コストとして手札を1枚捨てる。この追加コスト分は再編フェイズで補充されない。
  • 国カードの数値を調整。
  • インドネシア:4人プレイで占領コスト2
  • イギリス:2〜3人プレイで占領コスト3、5人プレイで占領コスト4
  • インド:4人プレイで占領コスト4
  • オーストリア:3人プレイで占領コスト3
  • 日本:2〜3人プレイで占領コスト3、5人プレイで占領コスト4

グランベル神聖ローマ説

「ファイアーエムブレム聖戦の系譜」の舞台は中世ヨーロッパだった…?

まずグランベル王国について考えてみよう。ここは大陸の中央にある。6つの公爵家が王に仕えており、実動部隊である騎士団を抱えているのはこいつらである。その騎士団はヴァイスリッターやらロートリッターやらドイツ語の名前が付いている。そしてエンディングではセリスがグランベル皇帝に選ばれたと書かれている。

陸塊の中央にあって、寄り合い所帯で、ドイツ語を話し、皇帝が選挙される国とは何ぞや? 神聖ローマ帝国である。となればグランベルの祖たる聖者ヘイムはカール大帝、聖戦士はカールの十二勇士である。彼らが戦ったロプト教徒はムスリムに相違ない。同様にして隣国のアグストリアはフランス、ヴェルダンはスペイン、海賊島はイングランド、シレジアはスカンジナビア、イザークはルーシ、ダーナはバルト三国、トラキアはバルカン半島で自由都市群はイタリアである。

この路線で聖戦のストーリーを解釈すると以下の様になる。まずルーシで動乱があったので神聖ローマ帝国全軍で介入しに行く。するとムスリムにそそのかされたスペイン人がその隙を狙って攻めて来るので主人公が返り討ちにする。そうこうする内にフランスでも内輪もめが始まるのでついでに征服。フランス王はブリタニーに逃れるが後に陥落。その時悪さをしていたイングランドの海賊を本島まで攻め込んで退治し、スカンジナビアに渡って内乱に介入し、エストニア経由で神聖ローマ本国に戻って来るが罠にかけられ死亡。この騒動で政敵を抹殺した公爵が皇帝になり、先の協力の見返りに異教寛容政策を採った所、宮廷内でイスラム勢力が拡大。皇帝の一人息子まで改宗してしまう。そこでカトリック住民の不満に乗じて内乱の敗残兵が蜂起、ルーシからギリシャまで南下してイタリアに渡り、アルプスを越えて神聖ローマを攻め落とす。後は仲間内の互選で御大将を皇帝に担ぎ上げてめでたしめでたし。

尚セリスの軍団は公爵家同士で盛んに婚姻関係を結んでいるので次の代になると相互に領地の継承権を持つ形になってしまう。もともと寄り合い所帯で皇帝の統帥権が非常に弱く内乱不可避。

iPadはファミコンの末裔

我が家のiPadは随分前からボードゲーム専用機と化している。”Le Havre”や”Risk”のiOS版は実に快適で、最早実物で同じ物をやろうとは決して思わぬ。カードやチップを使うと30分かかるセットアップが一瞬で済むというのは抗し難い魅力だ。ボードゲーム会には必ず持って行かねばならぬ。

かようにゲーム機と化したiPadであるが、そもそもこれとゲーム機とは最初から同じ製品カテゴリだったのではないか。iPadは簡易コンピュータである。PCに比べると入出力機構や処理性能がだいぶ削られている。その分安かったり手軽だったり仕様の種類が限られていてソフト開発の負担が少なかったりと様々な利点がある。

ATARI2600やファミコンも言うなれば簡易コンピュータである。コンピュータから機能の大部分を削ぎ落とし、本当にやりたい事だけを残したらそれがゲームだった。こう理解する方が物事の筋道が通る。ゲーム機というカテゴリは最初から存在せず、ただ簡易コンピュータという枠内で種々な製品が生まれ、それがゲーム専用機だったり電子手帳だったり携帯電話だったりしたのだろう。

してみると、第3世代iPadの発表でアップルが「うちの子はXbox360やPS3よりメモリ積んでますぜ」と自慢したのも当然である。それは競合製品なのだ。違いは「とにかくゲームがしたい」という機能の残し方をしたか、「ブラウズとメールと、あとゲーム」という残し方をしたかである。

同様にして3DSとiPhoneは競合しているし、Wii Uのデザインは競合製品の影響という文脈で捉えられる。広い意味ではどいつもこいつも同一カテゴリに入るのだ。となれば、あの馬鹿馬鹿しいほど流行り、日本と北米とを席巻したファミコンの当代に於けるカウンターパートはiOSデバイス達であろう。