スパ帝 について

小さくて完璧なゲームを作ります。

不完全情報ゲームデザインの基本定理

嘘つきゲームを作る時の問題


 

この頃ポーカーに凝っていてテキサスホールデムを随分遊んでいる。電車の中で暇があると古典と呼ばれる理論書を読んだり確率表を眺めたりして時間を潰す。アメリカの国民的ゲームと呼ばれるだけあって相当な量の研究がなされている。

しばらく遊んでいる内に気が付いたのだが、ポーカーはどうやら役を作るゲームではなくて誰が強い役を持っているかを当てるゲームらしい。自分が一番強いハンドを持っていると思ったら賭け金を膨らます。弱いと思ったら大人しくしている。ブラフをかけたり煙幕を張ったりも偶にはするが、そうした搦め手の頻度は最初思っていたよりずっと少ない。

卓の上でやり取りしているのは本当はカードでもチップでもなく情報である。見えているカードや他の人間の行動によって推察を行い、それに基づいて行動し、その行動がまた他の人間にとっての手がかりになる。

そこで興味深いのが”Harrington on Hold ‘em”で紹介されていた2つのプレイスタイルだ。「保守的」なスタイルはあまりブラフをかけず、弱いハンドはさっさと投げ捨てる。「攻撃的」なスタイルは相手が弱いと見たらどんどんブラフをかけるし幅広いハンドで参加する。保守的な方は確率論的により妥当だが相手に読まれやすい。攻撃的な方はリスクが大きいが相手から見ると非常に読みにくい。賭け金を釣り上げているのが真正な高いカードなのか、ブラフなのか、低いカードでポットに入ったら偶々モンスターハンドに化けたのか分からんのだ。

だから逆説的なことに、「攻撃的」なスタイルは相手に情報を与えないという観点から見れば防御的である。逆に「保守的」なスタイルは自分の行動の最適化という点で攻撃的である。

 

ゲームデザインへの応用

私の本業はゲームデザイナーなので(そうだったのか!)そちらに応用してみよう。不完全情報ゲームを遊ぶ時ではなく作る時の定理は次の様に導かれる。

  1. プレイヤーは非対称な情報を持つ
  2. 知り得ない情報についての正確な推察はプレイヤーを有利にする
  3. 正直な行動はプレイヤーを有利にする

1は基本的な前提である。明らかにされない情報があってもそれが全員に共通だと単に乱数を用いたゲームである。2はこれまた自明である。情報はゲーム内での戦略的優位性を生み出すが故に意味があるのであって、何にも影響しないなら最初から隠れた情報が存在しないのと同じだ。

3はしばしば軽視される極めて重要な点だ。プレイヤーは自分だけが知っている情報を正直に申告した方が嘘をつくより有利にならなくてはならない。そうでなければ卓に情報が流通しない。全員が常に嘘をついていたらそれは嘘ではなくランダムなノイズである。

不完全情報ゲームの奥行きを担保しているのは2と3の間のジレンマである。正直に行動すればするほど最適化され有利になるが、同時に他のプレイヤーに沢山の情報を投げ与えてしまう。”Harrington on Hold ‘em”で紹介されていた例は、AA(最上のハンド)で常に賭け金を釣り上げていたら、釣り上げなかった時はAAが入っていないことがばれてしまうという論考である。だから偶には逆の行動もして目をくらます。

所謂「正体隠匿」ジャンルの失敗作によく見られるのは3が十分に考慮されておらず、ランダムな振る舞いに基づいて裏切り者を探さねばならない代物である。これは大抵言いがかりと印象論に終始する。一緒に遊んで楽しい友達同士で言いがかりを付けるのは楽しいのだが、それはゲームが楽しいのでなく人間が楽しいだけである。

 

(´・ヮ・)<お前友達いたの? (・ε・ )

2018年の状況

早く言えば近況


この頃SNSやブログへの投稿がめっきり減ってブラックボックスと化しているのである程度の情報開示を行う。直近1年強の行動を要約すると

  1. 会社を作った
  2. 店を開いた
  3. ゲームを作っている

の3行である。

(´・ヮ・)<お前の人生4ヶ月に1行しか無いのな (・ε・ )

 

1.会社を作った

ゲーム工房スパ帝国はもと個人事業であったが、税務上・経営上の都合から法人に改組した。新たな組織名は株式会社キュリオシティである。スパ帝国という看板はボードゲーム開発のブランド名という形で残存している。

個人事業が実態そのままで法人成りした零細企業であり、外部から投資を募った訳でもなく、基本的にやっている事は前と変わらん。ただ士業の先生との付き合いが発生したり社長という肩書きで何となく箔が付いたりしただけである。

 

2.店を開いた

札幌のボードゲームカフェ「かくれがゲームカフェこにょっと。」を会社の一部門として経営している。ただし店に立っている訳ではなく裏方の仕事だけをしている。そして時々顔を出す。北海道随一のゲームスペースであるから遊びに来てたもれ。

 

3.ゲームを作っている

現在開発中のボードゲームは5作ある。それぞれ別ラインで外注が動いている。

  • ナショナルエコノミー・グローリー(ナコノミー新ブロック)
  • ヨーツン(デッキ構築)
  • 翡翠の商人(競り)
  • 花屋の一週間(競り)
  • ウォータイムエコノミー・リメイク版

プロジェクトが大規模化するに従ってアートワークなどの外注工程はどんどん長くなり、一方ルールを作るという自分自身の工程は手慣れて短縮されるため進行中の案件が溜まってゆく。何とかできる人間がいたら雇い入れる。

 

(  ) )おわり

進行の問題

なぜ友達で集まって行う開発は炎上するか


 

「遅れているプロジェクトへの人員追加は開発を更に遅らせる」という経験則がある。これは主に頭数が増えることによる連絡業務とかそれまでの仕様の確認が発生するからである。AとBの2人だけで仕事をしている場合、連絡経路はA-Bの1本だけで済むが、ABCの3人に増えるとA-B, A-C, B-Cの3本の経路が必要になる。4人なら6本、5人なら10本、6人なら15本。人が増えれば増えるほど仕様のすり合わせとか情報共有がネックになりその分の業務が増える。

アウトプットは頭数に比例しては増えない。チームに誰かを加える場合、その者の貢献は最低でも人数の増加による連絡業務の発生を上回っていなくてはならない。そうでなければ貢献どころか正味足を引っ張っていることになる。

この理屈を敷衍していくとパラドクスに行き当たる。即ち、少人数(例えば1人)で開発をする場合は少々腕が悪くてもまとまるが、大勢で共同作業をする場合は1人1人の技量が相当に高くないと容易に爆散炎上する。多人数でいることにより連絡や政治の問題が始終発生する。構成員がそれを上回る速度で正味の仕事を片付けなければ進捗はマイナスになる。誰の意見を通すか、誰を外すか、どうやってビジョンを共有するかといった外縁業務に終始して永遠に何も完成しない。

ゆえに「経験が浅いから」「あまり自信がないから」という理由で人数を集めると期待と正反対の結果になる。技量が足りない場合は尚更1人で片付けねばならん。10人の痩せっぽちは1人の痩せっぽちに比べて10倍の土嚢を運べるだろうが、10人の鈍才は1人の鈍才よりもはるかに生産性が低い。そいつらが生み出すのは喧嘩と曖昧な企画書だけだ。

1人でできない事は2人ではもっとできない場合がある。

ルールデザインノート

ゲームマーケット2018大阪で少量だけ売った本「ルールデザインノート」について。


 

内容

ゲームルールのデザイン技法について分析。全56ページ。

記事一覧:

  • ゲーム性とは何か?
  • 単純なルールは良いか?
  • 公平性とは何か?
  • モジュール式製造法
  • 勝利モジュールとは何か
  • 経済モジュールとは何か
  • 盤面モジュールとは何か
  • 勝利モジュールの作り方
  • 資源管理のセントラルドグマ
  • 経済モジュールの作り方
  • 競りの元素周期表
  • 理論の実地適用
  • 数秘術

過去に「3人のおじさん」と称して書くと言い続けながら基礎研究で3年ぐらい経過した代物。ゲームを作る人には有用でそれ以外の人には全く無用である。全体的にこむつかしい。

( ・p・)<こむちゅかしい

 

入手

1.電子版(PDF)

https://gum.co/QBfY

より。600円。

 

2.紙媒体

かくれがゲームカフェこにょっとで細々と販売。無くなり次第終了。

( ・m・)<これの為に北海道まで来いと申すか (・ε・ )

2018/4/1 ゲームマーケット2018大阪参戦情報

アナログゲーム即売会「ゲームマーケット」に出展します。

  • 名称:ゲームマーケット2018大阪
  • 開催日:2018年4月1日(日)
  • 会場:インテックス大阪
  • 開催時間:10:00〜17:00
  • 入場料:1000円
  • E23-24「スパ帝国」

ルールデザインの本を持って行こうとして今書いてます。

( ・p・)今出たとこです! 蕎麦かな(・ε・ )

Scythe/大鎌戦役 オープニング研究(その3)

Scythe(大鎌戦役)の最初の数ターンをどう動かすかについて。


 

Saxony/ザクソン

陣営能力:任務達成と戦闘勝利による星をいくつでも置ける

ゲームを素早く終わりにできる速攻野郎。戦闘3回任務2回メック4体で星を6つ置くのが綺麗な形と言われる。内政を無視して序盤から殴りに行く事も考えよう。初期位置に鉄があるのもメックを出しやすく噛み合っている。

 

Mechanical/機械

生産→交易(油油)+配備改良→生産→交易(油油)+配備改良→軍備+メック配備(速度)→移動で君主と油田のワーカーを遭遇地点へ

軍備と移動を改良してひたすら打つ。序盤の軍事力は他の追随を許さぬ筈だ。メック能力はトンネル移動とトンネル戦闘を優先し、隙あらば他勢力に殴りかかる。

生産→交易(鉄鉄)→軍備+メック配備(速度)→移動で遭遇地点に全員集合

速やかにワーカーを4体に増やして畑に送り込む。木材が引けた場合は坑道を作って生産→移動→生産+徴兵。改良と徴兵の補充兵をできるだけ早く解放して軍事力を蓄える。

 

Industrial/工業

交易(鉄鉄)→生産+メック配備(速度)→交易(鉄鉄)→生産+メック配備(トンネル移動)→移動で君主と油田のワーカーを遭遇地点へ

遭遇で木材か建造物が引けたら村に坑道を作ろう。次の移動で工場が狙える。まずメックを鉱山からトンネル伝いに工場隣の鉱山へ移動させ、次に君主を坑道→鉱山→工場と移動させる。

(´・ヮ・)<このルール解釈が合ってればの話ですけど

交易(鉄鉄)→生産+メック配備(速度)→移動で君主と油田のワーカーを遭遇地点へ

遭遇で木材か建物を引いたら坑道を作る。鉄を引いたら生産してトンネル移動メックを配備。腐ったら交易(鉄鉄)→生産でメック。

 

Agricultural/農業

交易(鉄鉄)→生産→交易(鉄油)+メック配備(速度)→移動で君主と油田のワーカーを遭遇地点へ+配備改良

ワーカーの初期位置が鉱山と油田なのを利用した高速展開。生産は腐りやすいので遭遇と工場で手を進めよう。

 

Engineering/技術

交易(油油)→生産+配備改良→交易(鉄鉄)+メック配備(速度)→移動で君主と油田のワーカーを遭遇地点へ

農業とだいたい同じ。遭遇が腐っても生産→交易+配備で6Tまでに2体目のメックが揃う。

 

Patriotic/愛国

交易(油油)→移動で全員油田へ+配備改良→生産→移動で全員村へ+配備改良

交易と生産の下段アクションが腐り気味で動きにくい組み合わせだが、軍備+配備を改良すると一気に暴れる。序盤よりは中盤に勝負をかけよう。ワーカー8人で星を置くのも視野に。

 

 

おわり

( ・3・)<拡張なんか知ったこっちゃないよ

Scythe/大鎌戦役 オープニング研究(その2)

Scythe(大鎌戦役)の最初の数ターンをどう動かすかについて。


 

Crimea/クリミア

陣営能力:1ターンに1枚戦闘カードを捨てて任意の資源1個の代わりにできる

極めて強力な内政能力を持つ。早々に徴兵で戦闘カードを確保してしまえば本拠地から殆ど出ずにゲームを進められる。

 

Patriotic/愛国

交易(飯飯)→生産+徴兵徴兵→交易(油油)→移動で君主を畑、村のワーカーを鉱山へ+徴兵改良→生産+改良徴兵→移動で君主と村のワーカー2人を鉱山へ+建設改良

左右のプレイヤーが徴兵をどれだけ使うかに資源が左右されるのでルートを固定しにくいが、徴兵早め・メック配備遅めでほぼ安定。モニュメントや徴兵を整えてから内政手段として配備を行なうので十分。

 

Mechanical/機械

生産→移動でワーカーを全員畑へ→生産+徴兵徴兵→交易(油油)+改良改良

最初の遭遇すら無視して生産と交易を交互に連打。改良を重ねれば鉄が無いのにメックが出たり油を節約した分だけ木を買って建物を作ったりとやりたい放題。通常アクションだけで内政が充実するので工場アクションはあまり必要でない。

 

Industrial/工業

交易(飯飯)→生産→交易(飯飯)+徴兵徴兵→移動で村のワーカーを鉱山へ→交易(飯飯)+配備徴兵→生産+メック配備

生産と交易で内政。徴兵を打ち切った後は本拠地ワープ能力で畑のワーカーを他へ移す。

 

Agricultural/農業

生産→交易(飯鉄)→軍備(カード)+徴兵徴兵→交易(鉄鉄)+メック配備(速度)→移動で君主を遭遇地点へ、ワーカーを畑に2人鉱山に1人配置

素早くメックを出して展開する普通のオープニング。本拠地とマットだけで内政が完結しないので遭遇で引いた物を使って何とか凌げ(投げやり)。

 

Engineering/技術

交易(鉄鉄)→生産→交易(鉄鉄)+メック配備(速度)→移動で君主を遭遇地点、ワーカーを畑に2人鉱山に1人配置(メックは畑に)

本拠とマットで内政が完結しない組み合わせその2。幸い遭遇でどの資源を引いても手が進むので事故は起きにくい。油田にワーカーを移せれば生産アクションがかなり優秀になる。

 

 

Nordic/ノルディック

陣営能力:最初からワーカーが河を渡れる

際立った強みはないが生産も良し工場も良し、最も適応力の高い陣営である。初期のワーカー移動範囲内に全ての資源があったり、最初の遭遇地点から湖渡り+速度で工場に直接行けたりと細かい部分で気が利いている。

 

Agricultural/農業

交易(油油)→移動+配備改良→交易(油油)→移動+配備改良

君主は遭遇地点へ、ワーカーは村へ。隣の状況にも左右されるが、アルビオン側の村に2人とも寄せると後で全ての資源にアクセスできる。後は交易生産交易でメックの湖渡りと速度を揃えて工場を目指しつつワーカーを配置する。

 

Engineering/技術

交易(鉄鉄)→生産→交易(鉄鉄)+メック配備(速度)→移動

君主は遭遇地点へ、ワーカーは油田へ。2Tに油を1つ確保しているので生産で改良が可能。ワーカーを増やさなくとも改良さえすれば生産と交易を交互に打つだけで内政が進む。移動アクションは下段に繋げにくいので工場アクションの優先順位は高い。

 

Industrial/工業

アルビオンが空いている場合

交易(鉄鉄)→移動でワーカーを鉱山とアルビオン側の村へ→生産+メック配備(速度)→移動で君主を遭遇地点、村のワーカーを鉱山へ

以後は生産を選択する度にメックが出て来る。湖渡りを選択すれば6Tに工場に突撃できる。

アルビオンが塞がっている場合

交易(鉄鉄)→移動でワーカーを鉱山とラスヴィエト側の村へ→生産+メック配備(速度)→移動で君主を遭遇地点へ

村の増員を素早く鉱山へ送り込むのが難しいので、ワーカーを食料に配置しつつ交易+徴兵と生産+配備を連発し内政を拡充する。

 

Mechanical/機械

移動で君主を油田、森のワーカーを村へ→生産→交易(油油)+改良改良→移動で君主を遭遇地点、村のワーカー2人を畑へ

交易を打つ度に改良ができる体制を作ってから内政寄りで進める。メックは後回し。遭遇で木材が引けると即座に畑に風車を作って生産交易の連打が可能になる。

移動でワーカーを村と鉱山へ→生産→交易(鉄油)→生産→軍備+メック配備(速度)→移動で君主を遭遇地点、村のワーカーを畑へ

 

Patriotic/愛国

交易(油油)→移動+配備改良→交易(油油)→移動+配備改良

君主は遭遇地点へ、ワーカーは村に寄せる。遭遇で出たものと相談しつつメックを配備したりワーカーを展開したり工場を狙ったりしよう(適当)。

(´・ヮ・)<こいついつもぶん投げてんな

Scythe/大鎌戦役 オープニング研究(その1)

Scythe(大鎌戦役)の最初の数ターンをどう動かすかについて。


 

Polania/ポラニア

陣営能力:遭遇マスに入ったとき1つでなく2つのボーナスを選択できる。

ポラニアはとにかく遭遇を取らなくては話にならん。「出会い厨」という通称が定着するほどである。スタート地点から外に出るためには湖渡りか川渡りかトンネルが必要であり、さらに移動速度+1も無いと効率的に走り回れない。よって「メック2体」または「メック1体+トンネル」の組み合わせが早急に必要である。

残念なことにポラニアの地元ではメックの材料である鉄を産出しない。また最初の遭遇で鉄/木/メック/建造物のどれかを引ける確率は82%しかない。よって交易で鉄を買い入れつつ当たりの遭遇カードを引ける様に祈るのが基本方針である。

(´・ヮ・)<こいついつも祈ってんな

以下、プレイヤーマットごとの具体的な手順を示す。

 

Agricultural/農業

速攻型

交易(鉄鉄)→生産→交易(鉄鉄)+メック配備(速度)→移動で全員村へ

この遭遇で鉄を引いた場合はもう一度交易をして2体目を配備し湖渡りを取る。木を引いたら生産でトンネルを建造する。メックか建造物が引ければ生産。その次のターンには移動で中央へ渡れる。油を引いたらその場で建設を改良し、交易(木木)→生産+トンネル建造でその次に移動。どれも引けなければ交易→生産→交易。

内政型

交易(油油)→移動+配備改良→交易(油油)→移動で全員村へ+配備改良

こちらは最初の4Tで2回改良を行い、交易のたびにメックが出る様にする。盤面に左右されずに内政を拡充できるが、遭遇で鉄を引いても手番を圧縮できない。最初の交易1回を省いて1T早く遭遇することも可能だが、完全な外れだった場合はやや事故になる。

 

Engineering/技術

交易(鉄鉄)→生産→交易(鉄鉄)+メック配備(速度)→移動で全員村へ

鉄が引ければ交易、木が引ければ軍備、メックか建造物が引ければ生産、どうにもならなければ交易→生産→交易で移動手段を揃える。

 

Industrial/工業

交易(鉄鉄)→生産→交易(鉄木)→生産+メック配備(速度)→移動で全員村へ+トンネル建造

遭遇の中身に関係なく5Tにメックとトンネルが揃う。建造物を引いた場合に腐るのが嫌ならワーカーを1人森に残しておくのも可。

移動→交易→移動とする方が2T早く遭遇できるのだが、金属だけを引いた場合に村で2回生産してワーカーがいきなり8人になったり、民心2と$3しか無い状態で遭遇カードを引くため2番や3番の選択肢が腐ったりと事故要素の塊になるのでお勧めしない。

 

Mechanical/機械

移動→交易(鉄鉄)→移動で全員村へ

遭遇の出たとこ勝負である。マットだけで内政を安定させる手段が無いのでさっさと運試しに行こう。幸い初期民心が3あるので遭遇事故はない。交易+改良の使い勝手がよいので原油を引いたらそちらに回り道をしてもよい。

 

Patriotic/愛国

交易(油油)→移動+配備改良→交易(油油)→移動で全員村へ+配備改良

遭遇が最悪のケースでも交易→軍備→交易→軍備で何とかメックが整う。とにかくメックの出しにくいマットなので最初にUGでコストを下げておかないと大事故の危険がある。

 

 

Rusviet/ラスヴィエト

陣営能力:同じアクションを連続で選べる

「村から工場にワープする」能力のおかげでどのマットを引いても最速で工場に到達できる。内政とのバランスを取りつつ中央に突っ込むのが常套手段である。

 

Industrial/工業

生産→移動で君主を村、ワーカーを鉱山へ→生産+メック配備(村ワープ)→移動で工場到達

4Tでメックとワーカーを出しつつ工場に入れる。多分このオープニングが強力すぎるので「ラスヴィエトは工業マット禁止」の追加ルールが発表されたのだろう。

( ・p・)<あたまおかしい

 

Agricultural/農業

生産→生産→交易(鉄鉄)+メック配備(村ワープ)→移動→移動で工場到達

5Tでメックを出し、ワーカーを出し、ワーカーの配置も終えつつ工場に到達できる。村の4人のワーカーをまとめて中央の森に持っていくと生産の度に建設ができる。

移動で君主を村、ワーカーを鉱山へ→生産→交易(鉄鉄)+メック配備(村ワープ)→移動で工場到達、ワーカーは村へ

生産の下段アクションが実質的に腐っているためワーカー最大の星を取るためと割り切る。工場アクションと遭遇で内政を回す。

 

Engineering/技術

工場型

生産→生産→交易(鉄鉄)+メック配備(村ワープ)→移動→移動で工場到達

手順は農業と同じ。油田にワーカーを3人置くと改良を連発できる。

遭遇型

生産→生産→交易(鉄鉄)+メック配備(速度)→移動で遭遇とワーカー配置

移動手順を1回節約しつつ遭遇も取る。運良くメックが出ればそのまま5Tで工場に突入でき、遭遇が完全に外れでも生産+改良→交易+配備と下段アクションを連発できる。何がどう転んでも強い。

 

Mechanical/機械

生産→移動で君主を村、ワーカーを鉱山へ→生産→軍備+メック配備(村ワープ)→移動で工場到達

工業マットの下位互換めいた動きになるがそれでも早い。工場アクションさえ取ってしまえばメックは少々後回しでも何とかなる。

 

Patriotic/愛国

生産→交易(油油)→移動で君主を村、ワーカーを鉱山へ+配備改良→生産→軍備+メック配備(村ワープ)→移動で工場到達

根本的に国とマットの相性が悪い。初期民心が2なので遭遇ギャンブルも分が悪い。その後の展開は工場アクション次第である。

 

内政ルート

生産→生産→交易(鉄鉄)→軍備+メック配備(河渡り)→移動で村のワーカーを畑へ、君主を遭遇地点へ→生産+徴兵

工場を完全に無視して畑をガン掘りする。両隣が下段アクションを発動してくれれば後半に向けて戦力が増える(希望的観測)。

 

( ・3・)<続きはあした!

#55 デュークドミノ(仮)

ドミノ状のタイルを並べて領地を作る完全オリジナルゲーム(大嘘)。


プレイ人数:2〜5人

 

コンポーネント

  • タイムトラック1枚
  • 勝利点トラック1枚
  • マーケットボード(5つのタイル置き場)1枚
  • プレイヤー駒5個(5色のディスク)
  • 初期城タイル5枚(ハーフサイズ:1マスのみの大きさ)
  • 土地タイル63枚
    • コモンタイル(コスト2)4種各3枚
      • AA
      • BB
      • CC
      • DD
    • アンコモンタイル(コスト3)6種各4枚
      • AB
      • AC
      • AD
      • BC
      • BD
      • CD
    • レアタイル(コスト5)12種各1枚
      • Ae
      • Af
      • Ag
      • Be
      • Bf
      • Bg
      • Ce
      • Cf
      • Cg
      • De
      • Df
      • Dg
    • エピックタイル(コスト5)3種各1枚
      • ee
      • ff
      • gg
    • レジェンダリタイル(コスト6)4種各3枚
      • 城A
      • 城B
      • 城C
      • 城D

 

セットアップ

タイムトラックの0に全員の駒をランダムに積み重ねる。土地タイルをよく切って山を積む。5枚めくってマーケットボードに並べる。初期城タイルを1枚ずつ配ってそれぞれのプレイヤーの前に配置する。これを領地とする。

 

遊び方

タイムトラックの一番後ろにいるプレイヤーが手番を行う。同じマスにいる場合はコマが上に乗っている方が先。後から来たプレイヤーが上に乗る。

マーケットボードから1枚選んで取り領地タイルに隣接する形で置く。少なくとも一片が接していなくてはいけない。また領地全体は5×5マスを超過できない。

取ったタイルのコスト分だけタイムトラックを進める。またマーケットボードの位置によってそれぞれコストが+0/+0/+1/+2/+3。

マーケットボードは左へと詰め、山から補充して右端に置く。

タイムトラックの15/30/45に止まるか通過したら勝利点を産出する。全員が45以上の地点に到達したらゲーム終了。

 

勝利点計算

領地内の城1つごとに、その周囲8マスにある地形の種類を数える。1/2/3/4/5/6/7種類で0/0/1/3/6/10/15点。

ゲーム終了時にはABCDの各地形ごとに、最も大きな連続する区画を持つプレイヤーが8点を得る。同率首位は全てのプレイヤーに入る。

最も勝利点の多いプレイヤーの勝ち。同率首位はタイムトラックが後ろにある方が優先。

#54 クレムリノロジー(仮)

各色のマジョリティを争う競り。色の得点が途中で変化する。


プレイ人数:2人(拡充予定)

 

コンポーネント

  • 色カード30枚
    • ABCDE各色ごとに3点カードx2、2点カードx4
  • 序列カード5枚
    • ABCDE
  • スタートプレイヤーマーカー

 

セットアップ

序列カード5枚をランダムに1列に並べる。色カードをよく切って山を積む。最初のプレイヤーを決める。

 

遊び方

ゲームは6ラウンドで行われる。ラウンドごとに5枚の色カードがめくられて場に並ぶ。順番に1枚ずつ取って自分の札にする。最後の1枚は取られずに捨てられる。この時、捨てられた色の序列が1つ繰り上がる(ABCDEでDが上がった場合はABDCEになる)。ラウンドごとにスタートプレイヤーが入れ替わる。

 

得点計算

各色ごとに最も多く点を集めたプレイヤーに勝利点を与える。同点は通し番号が若いカードを持っている方が優先(3点から若い番号を振る)。色ごとの勝利点は序列によって決まる:

  • 1位:5点
  • 2位:4点
  • 3位:3点
  • 4位:2点
  • 5位:-3点

最も勝利点の多いプレイヤーの勝ち。同点は序列の高いマジョリティを持っている方が優先。