構想の呪い

なぜゲームの構想は面白そうに見えるのかという考察


ゲームの構想とか企画案は大抵面白そうに見える。というより、ゲームに限らず何事もアイディアを練っている段階では素晴らしい。こんなギミックを/ストーリーを/フレーバーを/キャラクターを考えたぞ! 実際に作れば必ず面白くなる!という具合にしてゲームの作り方を聞きに来る人は途切れないものであるが、質問に答える前にそもそも「なぜその企画は素晴らしく思えるのか」を考えてみよう。

 

構想はラフ画だ

絵を描く人はしばしば、どうして鉛筆書きのラフは綺麗なのにペンを入れると汚いのかという悩みを抱く。これは人間の頭の柔軟性がなする業だ。ラフ画は複数の輪郭線が重ね合わされた状態になっている。それを見た人間の頭は最も美しい線を選び出して勝手に補完する。ゆえにペンを入れて1本の線に確定するとしばしば美しくなくなるわけだ。

ゲームの構想はラフ画に似ていて、その段階ではまだ実装する方法が無数にある。少し前に作った「ソルヴァーズ」がまさにそうで、未来の足立区で傭兵をやるRPGという構想からはどんなものでも作れる。最初に実装してボツになった「ダイスを振って結末を選ぶ」ゲームも、最後に実装した「ダイスを割り当てて達成点を稼ぐ」ゲームも当初の企画要件は満たしている。

構想とはそれを実装する無数の方法を重ね合わせた概略図である。構想を弄り回している限りにおいて、我々の頭はその中で最も優れた可能性を無意識に見て取っている。企画は美しい。それは曖昧な部分が全て想像で補われているからだ。

 

実装こそ仕事

構想を現実世界に顕現させるには無数の可能性から1つを選ばなくてはならない。そしてこの部分が工程の大半を要求する。時間も知識も経験も、また世間が才能と呼ぶ何らかの代物も、全ては「沢山の実装可能性から1つを選び出す」ために費消される。スタミナは任務ごとにリセットするのか引き継ぐのか?任務に失敗したヒーローは入院するのか?車庫を屋上に建てることは許されるのか?一々決断せねばならん。

ルールにせよフレーバーにせよ審美的デザインにせよ、作り上げる物のありとあらゆる細部に無数の実装可能性があり、実現するのはその中の1つだけだ。ゆえに構想段階では素晴らしかったゲームが作ってみると大して面白くないという事態も頻繁に起きる。別に実装が何かを破壊したわけではない。素晴らしい構想が最初から想像の世界の住人だったからである。言い換えると、構想がまとまった段階では仕事の大部分は未完了であり、良し悪しを判断する材料すら無いという事だ。

 

小さなことから

仕事は無数の小さな作業が積み重なったものである。ゲーム作りならそれぞれの細部について実装を選び出す事だ。これに機械的方法論は無い。汎用の正解も無い。個別案件ごとに「コストが0のものは見張っておかないとバランスを破壊する」とか「資源AをBに換えてまたAに戻せる場合、変換レートによって永久機関が出来上がる」といった大量の経験則や「べからず」が存在するだけだ。

「ゲームはどうやって作ればいいか?」は妥当な質問ではない。それは無数の細部についての無数の質問を1つのパッケージにまとめた物だ。無効な質問からは無効な回答のみ得られる。有効な回答を得るには「数値を半分にする効果と+1する効果を同居させたが四則演算と端数切り捨てをどの順序で適用させるべきか?」とか「初心者へのチュートリアルでルールの細部を省くとしたらどの部分がいいか?」とか「タイトルロゴのAをɅにするのは審美的に妥当か?」など単一の質問へ分割せねばならん。

言い換えれば経験とはそうした無数の質問のそれぞれについて自分自身の答えを出せる様になる事である。それは構想を練っているだけでは決して得られない。実際に手を動かして結果を見るほかない。そしてまさに、そうした細部への想像が及ばぬが故に構想が途轍もなく素晴らしく思えてしまうという事がしばしば起きるのだ。

 

以上で「どうやってゲームを作ればいいか」という質問への一旦の答えとする。

言語依存指標

「洋ゲーやりたいけど英語わからん」という人に必要な語学力を伝える人向けガイド


「このゲームやりたいんだけどどれぐらい英語力あればいい?」という質問はたまに受ける。CivilizationでもEUでもFTLでもドイツ製ボードゲームでも何でもいいが、とにかく日本語化されていないゲームは地球上に大量にある。そこで既存のプレイヤーが必要語学水準を伝えようとするのだが、その際に適切な指標が無い事がしばしば問題になる。「簡単な英語が分かれば大丈夫だよ」「高校生ぐらいのテキストが読めればいいんじゃないかな」…簡単ってどの程度だ? どの高校のどのテキストの水準だ?

「簡単」とか「TOEIC何点程度の単語」といった基準は恣意的で曖昧ゆえ役に立たぬ。そこであるゲームがどの程度の言語依存性を持っているかを0〜5の数値で機械的に表す指標を考案した。英語に限らず「その言語をどれだけ読めれば良いか」を伝える為のツールとして活用されたし。

 

0:言語依存なし

そもそも言語記述が存在しなかったり、全く読めなくとも問題なく遊べるゲーム。例えば初代マリオは一切文字を読む必要が無い。「姫様はこの城にはいないのです」とキノコ太郎が訴えるのを完全に無視してもストーリーは平常運行する。ほとんどの格闘ゲームとか縦・横スクロールシューティングもここに入る。なおアラビア数字は便宜上「言語」に入れないので、数字だけを読むゲームもここに分類される。

 

1:単語のみ

“Fire” “Item” “Boss”といった単語を拾って意味を理解できればよいゲーム。例えばほぼストーリーの存在しないFPSでも武器の名前ぐらいは読めないと困る。グラフィックが荒すぎて緑色のアイテムが薬草なのかパセリなのか判然としない場合も文字の助けを借りる事になると思われる。またDiabloシリーズなどのRPGでも”Damage”や”Toughness”といったステータス画面の単語は分からないと完全にノーヒントで装備品を選ぶ羽目になる。

 

2:指示文まで

「石の平原へ行ってデッカード・ケインを探せ」とか「ソウルストーンを台座に置け」といったゲームからプレイヤーに与えられる指示を理解する必要のあるゲーム。近年のお使いクエストは親切なマーカーが表示されるのが普通だが、特定のアイテムを持っていく必要がある場合などは指示が読めないと詰まる。FPSでも「Eを押してアイテムを取れ」などのレクチャーは表示されるし、チュートリアルは往々にして「SHIFTを押しながら上の緑をクリックしろ」といった指示文を含む。

 

3:説明文まで

「穀物庫を建てると食料の半分が保持されます」「このスキルを使うと残りのマナに応じてダメージを与えます」といった説明文を理解する必要のあるゲーム。いわゆる思考系ゲームの大部分がここに入る。また装備品やスキルを吟味するタイプのRPGもここ。ボードゲームも大体はここ。ルールブックを読むのもほぼこの範疇。Civilizationを遊ぶには説明文の理解ができれば十分である。

 

4:叙述文まで

「惑星の地表に降り立つと奇妙な四本足の生物が佇んでいた。一見友好的に見えるがどうすべきか…」といった「何がどうしてこうなった」の文型を理解する必要のあるゲーム。中世君主なりきりゲームであるCK2はここまでの読解ができないと十全に楽しめない。また一見簡単そうなPapers, PleaseやFTLや洞窟物語も実はストーリーの読解がゲーム上必要になる局面があり、分類としてはここに入る。カーリーブレイスを処置して救出するのは実はかなり面倒くさい。

 

5:古文など

“Thou hast sworn to do thy Lord’s bidding in all. He covets a piece of land and orders the owner removed. Dost thou:” (汝は主君の命を全くすると誓えり。さて彼は一片の土地を不当に欲してその所有者を排さんとす。汝如何にせりや) これはウルティマ4の冒頭で浴びせられる質問である。Thou hastがYou haveの古形である事は当然知っていますよね? 古文、方言、その他非標準の文章がここに入る。

 

以上である。これで既に遊んだことのあるゲームの言語依存度を聞かれたら「単語が読めればいい」とか「指示文を理解する必要がある」などと明確に伝えられる。実際のところ、単語は辞書があれば簡単に調べられる。難しさを決めるのはむしろ文型である。

 

応用可能性

最後に、上記を踏まえて開発者向けに応用の可能性を提示する。例えば長々とした会話でお使いを依頼されたとしても、最後に1行だけ「薬草を隣町へ持っていけ」と違う文字色で書かれていれば言語依存度は4から2に下がる。これは外国人のみならず長い文章を読めない者にも助けになろう。言語的な難しさを決めるのは文章量とか単語の種類ではなく、「ゲームを進めるのに最低限必要な理解すべき文型」である。

ある学生の告白

ある学生の告白

中学を卒業したTにとって、すぐに働き始める事はほとんど運命の様なものだった。アルコール依存症の父も薄弱の母もそれを当然と思っている様だった。新聞配達で得た少しの金を持ち帰り、あばら屋で暗い食卓を囲む生活を続けるうちに、彼は人生とはこんなものだろうかと思い始めていた。

それが四五年も続いたのち転機が訪れた。父が死んだのだ。母は泣いていたがTは内心好機だと思っていた。今自分の前に二つの道がある。一つは父の辿った道で、もう一つは学びへと通ずる道だ。Tは定時制高校に通い始めた。

同輩に比べてTは一際歳上であったが、持ち前の明るさと剽軽な性格とですぐに溶け込んだ。教師の覚えも良かった。学問に王道なしとは云いながら、お前ならできる、頑張ればもっと上へ行けると励まされた事は間違いなく歩む道を広くしていた。そして二十四歳の春、地元下北沢の大学に合格する。

学資の為に男性向けのビデオに出演した事もあった。職業を聞かれ、ためらい無く「学生です」と答えた。働いている状態は彼にとって否応無く与えられた運命である。学生の肩書きこそ自分の力で勝ち取った無二の宝なのだ。

夜はソープ系風俗店でボーイとして働き、昼は学び舎とホモビ屋を往復する毎日だったが後ろめたさは微塵もない。人の生業を笑うな。与えられた運命を精一杯生きて何が悪い。真っ直ぐな澄んだ瞳はそう訴えていた。人間はまさに無限の可能性を持った獣であり、どんなものにでもなれるのだと、Tはまざまざと思い知らせてくれた。

 

野獣先輩苦学生説・完

Hearthstoneの戦い方(4)

CCG “Hearthstone” に関して気づいた事をその都度記録。


Hearthstoneの戦い方(3)

 

リーサルの一歩前

自分の手番で確実に相手を殺せる状態を「リーサル」と称する。例えば相手のHPが残り1で、盤面に自分の1/1ミニオンだけが存在したら殴り殺して終わりである。また一見そうと分からない複雑な盤面に、実は相手を殺しきる手順が隠されている事もある。常にリーサルを探し、見落とさない様にするのはプレイングの重要事項だ。

ではリーサルの「前」はどうだろうか? 相手を詰める1ターン前、「これに対処できなければリーサル=詰みだ」と相手にぶつける手は果たしてどれほど重要か? 今回は詰みの手前、王手について詳しく考察してみよう。

 

3種類の王手

そもそも王手=相手が何もせずにターンを終えれば自分側のリーサルになる手は次の3つに分けられる。

  • 盤上の戦力で次のターンに殺せる
  • 盤上の戦力で次のターンに殺せる上に、相手の盤上戦力ではそれを防げない
  • 手札など相手に知られていない戦力で次のターンに殺せる

これらを便宜上「チェック」「メイト」「フェイタル」とそれぞれ呼称しよう。これらは戦術上の意味も文脈も相当に異なるからだ。

 

チェック:死ぬのが嫌なら交換しろ

まず1つ目は「盤上の戦力で次のターンに殺せるが、相手の盤上戦力でそれを阻止できる」状態である。例えば相手のHPが残り3で、自分と相手の双方に3/3のミニオンがいたらチェックだ。相手にHPの回復や挑発持ちミニオンなどの防御手段が無ければ、自分の3/3をぶつけて相打ちにするしか助かる途はない。これが目的だ。つまりチェックをかけるのは、相手を追い詰めて本来ならしたくない様な不利な交換を強いるためである。

言い換えると、相手がチェックを外すための手が相手を苦しめるのでなければ全く意味がない。4/4のミニオンを盤上に出して「これを倒さなければ次で詰んでしまうぞ!」と脅したとしても、相手の側に4/5ミニオンがあって一方的に打ち取れるとしたらどうだろう? 相手を追い詰めるよりむしろ助ける事にならないだろうか? チェックの意義は相手に「不利になる手を仕方なく打たせる」事にある。有利になる手で外せるチェックは用をなさない。

ははは避けてみろ!>(  ;´。 `;)ノ三☆ いかん避けたら姫に当たる>(・ε・;)ξ・q・ ξ

 

メイト:対処できなくば投降せよ

2つ目は「盤上戦力で次のターンに殺すことができ、相手の盤上戦力ではそれを阻止できない」状態だ。例えば相手の残りHPが3で自分の側に3/3が2体、相手側に1体いるとしよう。相手はたとえミニオンのうち1体を相打ちにしても死を免れない。つまり自分の手札=盤外戦力で危機を乗り切らねばならず、回避手段が無ければ負けが確定する。

これは直接的に、そのターンでゲームに勝つ事を目的としている。相手はフロストノヴァやジャラクサスで1ターン延命できるかも知れないが、それらを持っていないかも知れない。メイトをかけたターンに相手が投了爆発四散する可能性は常に存在する。また何らかの対処手段で切り抜けても、それは相手にとって切り札を犠牲にした事を意味する。ファイアボール2枚で辛うじてこちらのラグナロスを焼き払った? よろしい、だがその後どうやって勝つ気かね?

( ・3・)( ・3・)っ=[ニニフ(  ;´。 `;) (・ε・ )(・ε・ )<もう逃げ場はないぞ

 

フェイタル:実はさっき王手だった

3つ目は「手札などの盤外戦力で次のターンに殺せる」形である。他の2つとは異なり、相手は王手をかけられた事自体をはっきりとは知覚できない。「もしかしたら手札に火力があるかも知れない」と予測して対処しなければ死んでしまうわけだ。言い換えればこれは「読み合い」であり、相手が読み違えればその時点でゲームは終わる。

この形が最も有効になるのは相手に最小の情報しか与えていない場合である。ラーヴァバーストとライトニングが2枚ずつあれば何もない所から16点のダメージが飛び出してくる。残りHP16の相手が「次でリーサルは無い」と読み間違ってそのままにしておく可能性はかなり高い。だが半分を小出しにしてHP8まで減らしてしまうと、次で殺し切れるだけの火力が手札にあると正しく推察してヒーローを回復するかも知れない。盤外の武器で殺すには情報を与えてはいけない。暗器はできるだけ隠しておいて、相手を殺し切れるターンに全て放つ方が突き刺さりやすいのである。

実はいっぱい隠し持っていたのだ>(  ;´。 `;)ノ三☆☆☆☆☆ Σ(・ε・;)

 

デッキの性格

3種のうちどの王手を主に活用するかによってデッキの性格は変わる。ウォーロックやハンターのズーデッキは徹底的に相手ヒーローを殴り、チェックをかけて対処に忙殺しつつ瞬間火力で勝負を決める。パラディンやプリーストは往々にして盤上の支配を固め、相手がどうしようもなくなるまで追い詰めて投了させる。メイジやローグには手札から瞬間的に大量の火力を生み出す手段がある。

ゴールが違えばそこまでの道のりも変わる。最終的にどんな形で勝つのか、大まかな展望を持っている事は作戦立案の助けになる。

 

( ・3・)<たまに1ターン目で投了する人いるよね 低い方のランクだけね>(・q・ )

Hearthstoneの戦い方(3)

CCG “Hearthstone” に関して始めて7週間ほどで気付いた事を記録。


Hearthstoneの戦い方(2)

構築戦ではデッキの組み方・選び方が重要で、実際のゲームが始まる前の「メタゲーム」でだいぶ戦績が変わる。この部分をどう攻略するかを考察してみよう。

Hearthstoneは(基本的には)バランスの取れたゲームである。一方的に強いデッキとか常に有効な構成は存在しない。実戦レベルのデッキにはどれも得意な相手・苦手な相手があり、他のプレイヤーがどんな構成を使っているかによって有効な手立てが変わる。

例えば死んでもカードを引いたりシークレットを展開できるミニオンはダメージによる除去には強いが洗脳に弱い。強力な大型ミニオンは殴り合いに強いがポリモーフなどの単体除去に弱い。他のプレイヤーがどんなカードを多く運用しているかで、ミニオンも呪文も、そしてデッキもだいぶ戦術価値が上下する。

すると誰でも思いつくのが「流行りのデッキに対策を立てよう」という事だ。例えば小さなミニオンを並べるズーデッキが流行っていたら全体除去や凍結を入れる、という具合である。だがこの考えは2つの理由で上手く行かない。

 

流行デッキはせいぜい3割

1つ目の理由は、たとえ大流行しているデッキタイプであってもその分布はせいぜい環境中の2割か3割に過ぎず、それだけに的を絞って対策しても全体的な勝率向上に繋がりにくいという事だ。最も多い3割のデッキに勝っても残りの7割に弱くては意味がない。流行デッキへの対策を立てるのは流行に追随するプレイヤーを罰するためではなく、環境を利用して自分自身の戦績を改善するためである。

この問題は試合記録を付けていると気づきやすい。「一番多く」「みなクローンの様で」「なす術なくやられてしまう」デッキは非常に印象に残りやすく、実際よりも分布を多く見積もってしまう。対策を考える前に、そもそも対策するだけの価値があるかどうか統計を見直すべきだ。

 

対策が難しいからこそ流行する

2つ目の理由は、そもそも簡単に対策できるデッキは流行しにくいという事である。アンダーテイカーとデスラトル系を大量に詰め込んだデッキが流行ったのは、除去などの手段で対策するのが非常に難しかったからだ。ゆえに「流行デッキを破る」という考えでデッキを構築すると不自然で非効率な形になりやすい。マスディスペルを入れておけばデスラトルを没収できるだろうが、果たしてその呪文は実戦投入できるだけの強さがあるか?

 

「何に強いか」でなく「何に弱いか」

ではどうすれば良いか。考えを逆にするのだ。「いる奴に強い」ではなく「いない奴に弱い」形で構築する。例えば2014年11月現在、構築環境では全体除去呪文がほとんど使われていない。直近の30戦でフレイムストライクを受けたのは1回だけである。ゆえにシャーマンのトーテムなど、全体除去耐性の低いミニオンがかなり運用しやすくなっている。

バランスの取れたゲームでは弱点を持つものはそれを贖うだけの長所も持っている。トーテムは全体除去に弱い代わりに単体除去に対して駒得になりやすく、手数という点でも優れている。結果シャーマンのグッドスタッフが高い勝率を維持できる。環境中に何があるか、何が流行しているかは誰にでも見える。何が無いかを見て作戦を考えよう。

 

( ・3・)<25勝6敗だもんね レジェンドに行っても同じこと言えんの?>(・q・ )

Hearthstoneの戦い方(2)

CCG “Hearthstone” に関して始めて4週間ほどで気付いた事を記録。


Hearthstoneの戦い方(1)

Hearthstoneの根幹は優位を積み重ねる事だが、これにはどうやら2つの側面がある。対称な優位非対称な優位である。前者は彼我のデッキに関係なく有利になり、後者はデッキが異なっている事によってのみ有利になる。構築に大きく影響する概念として以下に論じよう。

 

対称な優位

まず、自分と対戦相手のデッキがほぼ同一であると仮定しよう。似たようなマナカーブを持ち、同じ大きさのミニオンを大体同数入れている。この場合、リソースアドバンテージ(自分の2マナミニオンで相手の4マナミニオンを打ち取った)とテンポアドバンテージ(自分のミニオンだけが盤上にいる状態を1ターン維持して相手を殴った)はどちらも確実に戦況を有利にする。山札の中身に大きな差が無い以上、戦場の資源で勝る側が勝利により近いのである。これが全ての基礎である。

カードパワーを論ずる際は往々にして対称な優位をどれだけ得やすいかが焦点になる。例えば我らが大グモくんは同じ2マナの3/2ミニオンと相打ちになった後、なお1/1を1体余すことができる。ヘックスの呪文は3マナをはるかに上回るミニオンを無力化できる。こうしたカードは彼我の陣営が対称であれ非対称であれ優位を得やすいために使いやすく強力とされるわけだ。

 

非対称な優位

これに対して非対称な優位はもう少し込み入っている。例えばパラディンが2ターン目にヒーロー能力で1/1を召喚し、相手のメイジがヒーロー能力でそれを除去したとしよう。双方の能力を打ち消しあっただけで盤上は何も変わらない。それぞれカードを引いて1ターンが経過したのであり、時は両者に平等に流れている。

あるいは双方のヒーローが盤上に同じミニオン1体ずつ展開していて、それぞれ相手のミニオンを無視してヒーローを直接殴ったとしよう。これまた両者平等に血を流した形であり対称な優位はどちらにも発生していない。デッキ内容が同等であれば戦況はどちらにも傾いていない筈である。

しかし現実にはしばしば対戦相手のデッキ構成は非常に異なる。そしてそれゆえに平等な展開であっても一方が有利になる。戦線が膠着したまま1ターン経過して双方1枚のカードを引いたとしよう。このとき一方のデッキにだけマウンテンジャイアント(手札が多いとコストが下がる)が入っていたら、この膠着によって少しだけ有利になる。あるいは一方のデッキだけファイアボールやフロストボルトを満載していたら、双方のHPが15程度まで下がると俄然王手がかかる。双方が同じ利益や不利益を被った様に見えても、実はデッキ構成の違いから一方が有利になる場合がある。

 

デスラトル:対称優位の塊

アンダーテイカーおよびデスラトル持ちのミニオンを満載したデッキはメタの一角である。これらはコストあたりの戦闘力が高かったり除去耐性が強く、同マナの殴り合いで非常に有利である。2マナの大グモを2マナのフロストボルトで除去しても尚1/1の子グモが2体残る。3マナの邪教徒が3マナのブレードマスターと相打ちになっても尚+3点のHPを味方に遺せる。同格の取っ組み合いで明らかに強いのだ。

ところがこうした強さは非対称な戦場では十全に発揮されない。大グモが除去されずに残っても、相手のHPを1点ずつ削る以外に大した事はできぬ。ナイフジャグラーなど攻撃的なミニオンを満載したデッキに比べ、どうしても相手に大きなミニオンを出すまでの時間を与えてしまう弱点がある。

デスラトル系は言わば同等のマナカーブを持ったデッキを殺す刺客である。それは「戦車を破壊する戦車」とか「投げを吸い込む投げ」とか「ニンジャを殺すニンジャ」みたいなもので、ジャンケンの中のサブカテゴリである。自身が属するカテゴリに対しては格段に強く、代わりに他のカテゴリにやや弱い。既にラダーではデスラトルデッキに対抗する低速デッキが流行しつつある。強力だが無敵ではないのである。

ただしアリーナではやや様相が異なる。こちらは強力な大型ミニオンがそもそも出て来にくいため、必然的に小〜中ミニオンの殴り合いになる。デスラトルおよび対称優位を得やすいカードは大活躍だ。

 

まとめ

どんなゲームであれ、上達の秘訣は失敗から学ぶことだ。そして失敗の原因をできるだけ細かく特定するのが何より重要である。「なんとなく決め手を欠いて負けた」より「3ターン目にアンダーテイカーを処理できないのにむざむざミニオンを差し出してしまった」の方が経験になる。勝ったにせよ負けたにせよ、それが対称な優位(ミニオンのやりとりで得をした)の産物か、それとも非対称な優位(重いカードを活かせる後半までもつれ込んだ)の結果であるかは区別する必要がある。

 

( ・3・)<いまランク6なんだ それなりー>(・q・ )

Hearthstoneの戦い方(1)

CCG “Hearthstone” に関して始めて2週間ほどで気付いた事を記録。


Hearthstoneはデッキを持ち寄って2人で戦うオンラインカードゲームである。デッキの組み方もさることながらプレイングが非常に重要である。この部分に関していくつかの覚え書きをしておく。

 

優位を積み重ねる

2人対戦ゲームの多くと同様、このゲームも小さな優位の積み重ねで勝利に至る。小さな駒で大きな駒を討ち取ったとか、相手の駒を只で取ったという様な「得」が積もり積もって勝敗を決する。ミクロな段階における工夫が最終的に大きな違いになる。

優位には2種類ある。仮にこれをリソースアドバンテージとテンポアドバンテージと呼ぼう。前者はいわゆる「駒得」であり、自分より相手に沢山のものを失わせて獲得する。例えば2マナの武器カード1枚を使って敵のミニオン(駒)2体を倒すとリソースアドバンテージが得られる。後者は自分のミニオンだけが盤上に存在している「時間」である。その間に相手のヒーローを一方的に殴ってHPを減らせる。

最終的な勝利はテンポアドバンテージを取る事で得られるが、そこに至る道筋は複数ある。それがHearthstoneを興味深い物にしている中核である。

 

アグロ:先に駒得、後で殴る

典型的なデッキの一類型がアグロである。軽量のミニオンを多く入れておき、早い段階でフィールドに展開する。それだけでなく武器や特殊能力付きミニオンを利用して積極的に駒得を狙うのが特徴である。敵が2体のミニオンを展開したら、自分は武器カード1枚を使ってその両方を討ち取り、更に1体のミニオンを展開する。こうすると盤上は自分のミニオンだけになるので敵のヒーローを勇んで殴り倒す。

「先にリソースアドバンテージを取り、それを利用してテンポアドバンテージを得る」これが基本原理だ。ローグはこの戦術の名人で敵ミニオンを片付けつつ自分のミニオンを展開できる。

 

コントロール:先に時間稼ぎ、後に駒得

アグロと対照的な類型がコントロールデッキである。コストの重い強力なカードは1枚で弱いカード複数枚と相殺できる物が多い。そうした巨砲を多数入れておき、使えるだけのマナが貯まる後半まで時間を稼ぐのである。

重い呪文やミニオンは軽い物に比べてコスト効率に優れる。Aのデッキには軽いミニオン、Bのデッキには重いミニオンが多く含まれているとすると、時間が経てば経つほどBは有利になる。挑発持ちを挟んで1ターン睨み合うだけで既に「得」をするのだ。

メイジはコントロール戦術の代表的な使い手である。フロストノヴァは敵全体を凍らせて1ターン動けなくする。カード1枚を使うのに敵ミニオンを破壊するわけではないから「駒損」であるが、代わりに敵のテンポアドバンテージを失わせている。一方的に殴られる時間が減るという事は殴り倒されるまでの時間が延びるという事であり、フレイムストライクなど盤面をまとめて片付けるカードを使うまでの時間が稼げるわけだ。凍結、アイスバリア、幻影の盾など「駒損になるが時間を稼げる」ギミックがメイジにはとても豊富に揃っている。

「まず相手のテンポアドバンテージを失わせ、後でまとめて駒を取る」これがコントロールの考え方である。

 

優位をどう計量するか

よい指し手とは優位を得る手である。では2種類のアドバンテージをどう計り判断すべきか。まずリソースアドバンテージは

  • カード1枚につき2点
  • マナコスト1につき1点

で考えるとほぼ近似値になる。これはチェスで駒の価値をナイトは3点ルークは5点と考えるのに似ている。0マナのミニオンカード「ウィスプ」と、パラディンがカード無しで2マナで生成できる兵士はどちらも2点の価値がある。ちょうど能力も同等である。これをメイジの2マナヒーロー能力で焼き殺すと2点と2点で等価交換になる。

1対1交換でも相手の方が点数が高ければ駒得である。例えば兵士が1マナのマーロックと相打ちになれば2点と3点の交換で1点の得だ。ポーン1個とナイト1個を交換したら駒得になるのと同じである。

特殊能力持ちのミニオンは本体と能力の価値を分割して考える。例えば1マナの軍曹を出して兵士を強化し、敵の熊(3マナ)と相打ちなったとしよう。後に残るのは能力を使い終わって2/1バニラと化した軍曹である。これは大体0.5マナ程度の強さだと考えると2.5点に相当する。残りの0.5点が能力のコストである。2点の兵士と0.5点の能力を合わせて5点の熊を討ち取ったから2.5点の駒得となる。ちょうどその駒得分の2/1ミニオンが盤上に残るという形でリソースアドバンテージを手にするわけだ。

点数計算に関しての補足

ミニオンや武器などの点数は「取得原価」で計算する。双方が同じだけのマナとドローを得ている以上、リソースのやり取りでどちらが優勢になっているかを判断するのにこれが便利だからである。1マナのミニオンは常にカード1枚+1マナで3点である。能力を放出した後の絞りカスに2.5点程度の価値があるとすれば、能力の取得原価は強さに関係なく0.5点である。そもそも能力付きミニオンは「駒」と「呪文」の抱き合わせ販売で安くなっており、両方を活かせる局面で使えばほぼ自動的にリソースアドバンテージを得られる仕組みである。これは能力を活かせない局面だとバニラより損をするというリスクと引き換えになっている。

 

テンポアドバンテージの計量

もう一方のテンポアドバンテージはヒーローのHPで計る。自分のミニオンを一方的に展開して敵ヒーローを5点分殴ったら5点のアドバンテージと数える。ただしこの「点」はリソースアドバンテージの点とは換算不能である。5点火力の呪文で相手の3マナクリーチャーを片付けるのと相手ヒーローを直接狙うのとどちらが良いかは盤面や残りのHPによって常に変わる。ゆえにこの2つの優位は本質的に別の資源である。

自分のHPを減らす行動(武器で殴る・インプを召還する等)は相手にテンポアドバンテージを与えるのと同じである。攻撃力3のミニオンを1ターン放置するのと自分のHPを3点犠牲にするのは同じ結果をもたらすからだ。逆にHPを回復したり装甲を上げるのは敵のテンポアドバンテージを相殺する形になる。

 

アドバンテージ間のトレードオフ

武器は往々にして、敵にテンポアドバンテージを与えるのと引き換えに多大なリソースアドバンテージを自分にもたらす。挑発持ちミニオンは価値の高いミニオンを守る(敵に駒得をさせない)ほか、敵のテンポアドバンテージを失わせる側面もある。

リーパーノームは1マナ2/1と2.5点相当の力しか無いが敵ヒーローにダメージを与えて2点分のテンポアドバンテージを作り出す。ゾンビチャウは1マナ2/3と4点近い力を持つがテンポアドバンテージを5点失わせる。テンポとリソースのどちらを重視するか、どの割合で交換するかはこのゲームで最も柔軟な判断を要する部分であり一概に正答を示す事は難しいが、「盤面の掃除に拘り過ぎてHPを削られて頓死した」といった状況が生じ得る事は念頭に置くべきである。

 

まとめ

このゲームは2種類の優位を積み重ねたり相互に交換して最終的に勝つ。どちらかの資源で一方的に損をしていたり、割に合わない比率で両者を交換していたら何かが間違っている可能性が高い。プレイングの継続的改善とデッキ構築の補助線としてこれらの基本原理を記しておく。後で上達したらまた見直す。

 

( ・3・)<始めたばっかりの頃にしか書けない事ってあるよね 後で見直すと気恥ずかしいよね>(・q・ )

EU4辞典

Europa Universalis IVの用語集&攻略Tips。1.7対応。


Accepted Culture / 受容文化

いわゆる第二公用語。世界各地の住民にはそれぞれ固有の文化があり、領有している国の中心文化 (Primary Culture) と異なる場合反乱リスクや税収にペナルティがかかる。ただし基礎税収ベースで20%以上を占める異文化は受容文化に格上げされ全てのペナルティが消える。10%を下回ると受容文化から外れる。

人道主義 (Humanism) アイディアやオスマンの固有アイディアなど受容文化の閾値を下げる物も多い。

Aggressive Expansion / 攻撃的拡張

戦争で州を奪う・併合する・属国化/保護国化するなど武力を通じた勢力の伸張に対して課されるペナルティ。周辺国の態度が悪化する。また包囲網 (Coalition) が形成される原因にもなる。影響 (Influence) アイディア等で軽減できる。

ただし併合した国を再独立させたり州を本来の持主に返還させる場合は一切上がらないので、滅亡した国の中核が残っている州を1つだけ切り取って属国として設立し、次の戦争で領土を返させるという形を取ればほとんどペナルティを受けずに済む。

Albania / アルバニア

東欧の国。1州しか無い小国なのに1444年の開始時点でオスマンと開戦しており、軍事的に全く歯が立たないため即座に消滅する。これでプレイする場合、開始と同時にセルビアに攻め込んで州を1つ占領するとよい。完全併合 (Full Annexation) は対象のコントロールする領域を全て奪わねばならないため、占領している州が1つでもあると要求できない。従ってこの状態になるとオスマンは目的を達成できなくなり敗北宣言 (Concede Defeat) のみで和睦を受け入れる。

Alliance / 同盟

軍事同盟。相互に防衛義務を負い、攻撃の際にも援軍を要請できる。同盟国からの参戦要請を断ると同盟は破棄され名声 (Prestige) が25下がる。

このゲームにおける極めてややこしい部分の中核を成す。というのも、他の国が戦争に参加するメソッドが同盟の他に包囲網・信教の守護者・宗主国・属国・同君連合国・保護国・コロニー国家と多岐にわたる上、ルールが複雑な相互作用をするからだ。

同盟国に参戦を要請できるのは双方陣営の統帥国 (War Leader) のみであり、普通は「同盟国の同盟国」が戦争に引きずり込まれる事は無い。しかし軍事力に大きな開きがある場合は統帥権が実力者に移るため結果的に芋づる現象が起きる。

例えばスペインがポルトガルとフランスの両方と同盟しており、ポルトガルとフランスの間には何も無いとしよう。この状態でポルトガルに攻め込むと同盟国のスペインが呼ばれて参戦する。するとスペインの方が遥かに勢力が大きいため統帥権が移り、スペインの同盟国であるフランスも参戦する。統帥国の交代を許すタイプの開戦理由だと戦火が思わぬ範囲に拡大する事もしばしば。

個別講和 (Separate Peace) によって先に戦争から抜けると-30の態度ペナルティを受ける。自分が統帥国の場合、同盟国が占領している州を割譲させずに全体講和すると態度ペナルティを受ける。請求権 (Claim) や中核 (Core) がある州に関しては特に重い。ただしこれは全体講和時のみなので、自陣営の参戦国が敵陣営の参戦国を占領していた場合はまず個別講和で占領状態を解除してから全体講和すれば回避できる。

Alliance / 陣営

戦争における一方の側。一国のみの場合もあれば同盟国や属国など複数が名を連ねる場合もある。うち一国が統帥国になり全体の講和を取り仕切る。

和平交渉ができるのは「統帥国同士」または「一方の統帥国と他方の参加国」のみ。包囲網によって参戦した国および従属国 (Subject Nations) は個別講和不可。統帥国同士で講和がまとまると戦争は終結する。

統帥国同士の全体としての戦勝点 (War Score) と、参加国と相手統帥国との間の個別戦勝点が存在し、それぞれ全体講和と個別講和に用いられる。野戦・海戦や戦争目標 War Goal) の達成による点は全体戦勝点のみに加算される。個別戦勝点は州の占領と海上封鎖 (Blockade) によって得られる。

Ambition / 野望

国家アイディア (National Idea) を最後まで埋めた際に得られるボーナス。例えばロシアなら人的資源 (Manpower) +50%など。現在ではこの用語は使われる機会が減っている。

Animism / アニミズム

宗教の1つ。原始宗教 (Pagan) グループに属する。主にアフリカ・中米・琉球に分布。また北米先住民国家は全てトーテミズムだが空白州はアニミズムが混在しており、移住 (Migration) をした場合にしばしば宗教衝突の原因になる。移住は植民 (Colonization) と違い住民の宗教を書き換えないからである。

Annex Vassal / 属国の併合

属国を併合して自国領土に変える外交アクション。発動時点で

  1. 属国化してから10年以上経過している
  2. 相手の態度が+190以上
  3. 少なくとも1つの中核州が宗主国の中核化できる範囲にある
  4. 戦争状態でない

という条件を満たしている必要がある。属国の基礎税収1につき1ヶ月かかり、その間外交官 (Diplomat) を張り付けておかなくてはならない。更に毎月15の外交点を消費する。完了すると属国の領土が全て自国領になり、うち属国が中核 (Core) を持っていた領土に自分の中核が生ずる。ただし属国が領有していなかった中核州には影響無し。副作用として正統性 (Legitimacy) が10下がり他の属国全ての態度が30下がる。

征服プレイにおいては極めて重要な手段。というのも自力での中核化には基礎税収1につき20(請求権があれば15)の管理点が必要なのに対し、外交併合であれば15(影響アイディアがあれば11)の外交点で済み、過剰拡大 (Overextension) ペナルティも受けない。征服した土地をすぐに中核化するのでなく、一旦属国を設立したり属国に売り払ってから後で併合する方が長期的に安上がりである。

Army / 陸軍

国や反乱軍の陸上戦力。敵の陸軍を破ったり州を占領するのに使う。海軍 (Navy) と並び、持っているだけでも外交や講和の局面で有利になる。歩兵 (Infantry)・騎兵 (Cavalry)・砲兵 (Artillery) の3兵科があり、それぞれに正規軍と傭兵 (Mercenary) がある。

Army / 軍団

陸軍を動かす単位。1個以上の連隊 (Regiment) から構成される。砲兵のみなど単兵科で編成すると敵に襲われた時に危険だったり役割が固定されたりとデメリットが多く、混成が基本。

Army Tradition / 陸軍伝統

国家ステータスの1つ。陸軍がどれだけノウハウを蓄積しているかを表す。攻城能力や士気を高めるほか、将軍を雇う際の重要な能力決定因子である。

年率5%の割合で自然減少する。高めるには自然増をもたらすアイディアを取るか実戦経験を積む。野戦と攻城戦の終了時に多少の伝統が得られる仕組みになっている。

効率良く稼ぎたい場合、人的資源回復と資金集めのミッションを交互に達成する・空白地帯を往復して先住民と戦う・大量の州に攻城を仕掛けて落とすといった方法が有効。戦争における野戦のみで稼ぐのは効率が悪い。

Arid / 乾燥

気候の1つ。乾燥地域の州は植民の際に小さなペナルティがかかり住民が増えにくい。

Artillery / 砲兵

陸軍兵科の1つ。編成費・維持費ともに歩兵の3倍で最も高価。攻城戦 (Siege) で力を発揮する。野戦においても後列から半分の火力で攻撃でき、前列の味方に防御ボーナスを与える。ただし前列に出ると脆い。野戦で使うなら軍団の3割が目安。

Artillery / 砲兵ボーナス

攻城戦における攻撃側のボーナス。参加している砲兵の数に応じて+1〜+5の修正を受ける。1個連隊でも砲兵が存在すれば+1、砦レベル1につき2000〜5000の砲兵がいれば+2〜+5。連隊数でなく兵数に基づくため損耗などで数が減ると必要数を割り込む場合もある。

Asia / アジア

大陸の1つ。「ユーラシアのうちヨーロッパでない部分」という側系統群的な定義がされており範囲が途轍も無く広い。境界も甚だいい加減でトルコはヨーロッパ、ディエゴガルシア島はアフリカ、小笠原諸島はオセアニアに属する。

拡張 (Expansion) アイディアを完成させると切り取り次第になるため面積の割には征服の手間は少ない。貿易会社 (Trading Company) を設立できるノードが9個もある。

Base Tax / 基礎税収

州ごとに設定された経済価値。得られる収入や人的資源などもこれに依存する。中核化や文化変更のコスト基準でもあり、端的に「人口」と同じ役割を果たす。ただし現実世界の人口に比べると遥かに西ヨーロッパに集中しており、フランスが明の数倍を擁している。

Bourbon / ブルボン島

インド洋の南、マダガスカルのすぐ東に浮かぶ小島。同緯度地域はほぼ全て熱帯だが何故か温帯で基礎税収が5もあり先住民も大人しい。同じ海域に浮かぶモーリシャス島とは東西に並んだ双子島の関係であるが、何故かブルボン島の方が東西南北全ての方向に対して遠いという謎の時空に鎮座している。

これはこのゲームの距離計算システムによる。島から別の島への距離は陸地→接する海域の中心→隣の海域→(中略)→陸地という形で計算されるため、海域への距離が遠いブルボン島はどこへ行くにも遠くなってしまう。練馬は秋葉原より西にあるが大阪へ行くには東京駅から新幹線に乗らねばならないので結局遠いのに似ている。

Casus Belli / 開戦理由

戦争を始めるには何らかの開戦理由が必要。無い場合は無根拠宣戦 (No Casus Belli) となり安定度・攻撃性・厭戦にペナルティを受ける。

開戦理由によって戦争目標と講和で要求できる内容が決まる。それ以外の要求は不当要求 (Unjustified Demand) と見なされ外交点を消費する。また開戦理由によって必要戦勝点や攻撃的拡張が上下する。

侵略戦争で使い勝手が良い物の筆頭は帝国主義 (Imperialism) で、1780年以降に啓蒙専制・独裁制・革命共和制・革命帝国体制のいずれかを採用していれば有効。世界のどの国に対しても自由に宣戦して75%のコストで自由に州を切り取る事ができる。

探索 (Exploration)・拡張 (Expansion) アイディアの完成ボーナスと宗教 (Religious) アイディアの1つ目はそれぞれこれに近い開戦理由を解禁する。対象が限定されるものの外交点コスト無しで自由に州を切り取れる点は共通している。

征服 (Conquest) は最頻出の理由だが使い勝手そのものは良くない。請求権を持っている土地以外を切り取るには外交点が必要。予め大量の請求権を捏造してから挑むと効率的である。

Cavalry / 騎兵

陸軍兵科の1つ。維持費・編成費は歩兵の2.5倍。野戦で攻撃できる範囲が広く、敵の数が減った追撃局面で威力を発揮する。攻城戦では全く特殊能力が無い。技術グループごとに編成限界が定められており、騎兵の割合がそれを超えているとペナルティとして野戦で受けるダメージが増加する。また騎兵のみで軍団を編成しても移動速度が高まったりはしない。

Claim / 請求権

「その州が自分の物だとある程度の正統性を持って主張できる状態」を表す。日本語のクレームは英語のComplaintに相当し、Claimは請求に当たる。

他国の領土に対して請求権を持っていると征服タイプの開戦理由が使える。また中核化に必要な管理点コストと期間が25%安くなる。自国領土に近接していれば外交官によって捏造できる。植民地でも可能なので一瞬だけ入植して隣の請求権を捏造するといった小技も使える。捏造任務の開始時点で近接していればよく、外交官を送り込んですぐに植民地を破棄しても問題は無い。

Colonist / 入植者

使節の1種。植民 (Colonization) 事業に必須。探索 (Exploration)・拡張 (Expansion) アイディアおよび一部の国家アイディアで獲得できる。初期状態では0人。空白地域に送り込んで植民地 (Colony) を形成させる。そのまま植民地に居続ければ一定確率で住民を増やしてくれる。入植者がいなくとも植民地の存続そのものは可能。

送り込むには首都からの距離に応じた日数が必要だが呼び戻すのは一瞬でできる。ただしコロニーから入植者が離れる際に先住民が蜂起するリスクがある。

Colonial Enthusiasm / 植民熱

状態変化 (Modifier) の1つ。植民地の住民が増えやすくなる。イベントで獲得できるほか、特定地域への入植を目標とするミッションを達成すると有効になる。期間は5年。なおミッションは一瞬だけ入植して植民地を放棄しても成功である。

Colonial Nation / コロニー国家

従属国の1種。アメリカやメキシコなどヨーロッパの国々がアメリカ大陸に持っていた植民地を表している。アラスカ・カナダ・東海岸・ルイジアナ・カリフォルニア・メキシコ・カリブ・コロンビア・ペルー・ラプラタ・ブラジル・ギアナ・オーストラリアがコロニー国家地域として指定されており、同一地域に5つ以上の海外中核州を持っていると自動で生成される。必ずしも地続きでなくてよい。それ以後に地域内で中核州を獲得すると自動でコロニー国家に所属が移る。

コロニー国家は税収の一部を宗主国に上納するのみで別個の国になってしまうが、宗主国の戦争には自動で参加する。また属国と違い外交スロットを消費しない。更に保護国と同様、交易力の半分を上納する。自前の入植者を使って領土を増やし始める場合もある。

独立戦争に成功した場合、また宗主国が属国化された場合には切り離され独立する。その後元コロニー国家のみが可能な決定 (Decision) により国名を変更できる。例えばアメリカ東海岸にあればUSA、カリブにあればハイチなど。

宗主国が同君連合の下位国になった場合はそのまま属し続ける。また誰かの属国が海外領土を獲得した場合もコロニー国家が形成される。これにより「従属国の従属国」という関係が生成される場合がある。従属国の従属国からは自動で通行権と入港権が得られず勢力地図にも表示されないが、戦争には従属国を通じて自動で巻き込まれる。なお世界征服実績の条件は全ての国を征服するか従属国にする事なので、従属国の従属国があると失敗する。

宗主国を戦争や外交で完全併合した場合はコロニー国家の所属も移る。ただし新たな宗主が同じ地域にコロニー国家を持っていてもあくまで別の国であり融合はしない。

戦争に関しては属国と保護国の中間的な扱いになっており、宗主国の戦争には自動参戦するが自分自身で戦争を始める事もできる。この場合は宗主は巻き込まれない。ただし仕掛けた相手が巨大で手に負えなくなると宗主国が否応無しに戦争を引き受ける事になる。

Colonization / 植民

空白地帯に入植者を送り込んで自国領土にするシステム。空白地帯は南北アメリカ・アフリカ・アジア・オセアニアに存在しヨーロッパには無い。同大陸または地続きで植民できる国と海外領土扱いになってしまう国ではリターンに大きな差が生ずる。交易ノードの上流に領土を作って富を本土に流し込むという使い方もある。

Colony / 植民地

空白地域に入植者を送り込んだ初期段階。まだ州としては完全に機能せず、独り立ちするまで月々の維持費がかかる。住民数は最初の時点では10人。1000人に達すると都市に昇格する。

成長に必要な時間は住民増加 (Settler Increase) と流入確率 (Settler Chance) で決まる。前者は常に適用され、後者は入植者が植民地に滞在している時のみ有効。流入確率1%は住民増加3.6に相当する。

住民が増えるほど流入確率が上がるため、住民数グラフは二次関数曲線を描く。300〜400人に達した段階で必要期間の半分程度が経過している。温帯で植民熱が有効なら独り立ちに必要な期間は5〜6年ほど。寒帯と乾燥地帯では数ヶ月増え、熱帯 (Tropical) では10年以上かかる。特に熱帯で先住民の攻撃性が高い場合は20年近くを要する場合もある。

空白地域にはそれぞれ固有の文化と宗教が設定されているが、植民地ができた段階でその国の物に書き換えられる。植民地を放棄すると元に戻る。

都市に昇格した植民地は自動で中核化される。先住民が残っていれば500人につき基礎税収0.1に変換される。

戦争の際は防御力を全く持たず、敵軍が進入すると一瞬で占領される。敵は更に軍事点を支払って植民地を焼き払う/強制的に併合する事が可能。ただし併合した場合は宗教と文化がそのままなので焼いて自前で植民する方が楽な場合もある。

Conquistador / コンキスタドール

指揮官 (Leader) の1種。探索アイディアの2番目を取っている事が前提。1人雇うごとに軍事力が50必要。陸軍を率いて未知領域を発見する。ただし実際には探検家で沿岸地域を発見でき、戦争状態に突入すれば通常の陸軍でも敵領土の未知領域に踏み込めるため出番が少ない。北米の内陸部とシベリアを探索するのに使う。

Core / 中核

「自分の領土として組み入れた」状態。非中核州は税収や動員力が大幅に少ない。また非中核領土を抱えていると過剰拡大ペナルティが課される。基本的に領土は全て何らかの形で中核化しなくてはならない。

征服などの結果、1つの州に複数の国が中核を持っている場合もある。これは戦争で取り返したり、第三国が講和条件として返還を要求できる。滅亡した国も中核は残り続け、従属国を設立する材料になる。

征服から相当期間が経過すると元の持主の中核は消滅する。ただしその文化の代表国 (Primary Nation) である場合は永久に残る。例えばロシアはロシア文化州の中核を失わないなど。

Create Vassal / 従属国設立

外交タブから行うアクション。属国 (Vassal) と言い条保護国 (Protectorate) を設立する事もできる。自国領土に滅亡した国の中核が残っていれば、それらを復活させて従属国にする事ができる。戦争中でないことと対象州が反乱民に占領されていない事が条件。

主に征服プレイにおいて過剰拡大および中核化コストと戦う為に活用する。重要なのは「自分が中核を持っていない領土」を従属国化できるという点で、これにより即座に過剰拡大を低減できる。また自力で中核化するより外交併合する方が君主力が安上がりになる場合が多い。

設立された従属国の技術レベルと国教は宗主国と同じになる。ただし異教 (Heathen) でなく異端 (Heretic) の場合は従属国の首都に合わせる形になる。また技術グループは元のままである。設立された時点で過去の記憶を全て失っており、それまでの戦争の経緯などは一切関係に影響しない。

Envoy / 使節

国ごとに持っているエージェント。商人・入植者・外交官・宣教師の4種類。それぞれに固有の機能を持ち、移動に関するルールが全く異なっている。

  • 宣教師は移動時間の概念が無く領土内のどこにでも一瞬で移動できる。
  • 外交官は目的地に一瞬で到着するが、仕事を終えて戻って来る際に首都までの距離に応じて日数がかかる。
  • 入植者は任地へ到着するまでに日数(時には1年以上)がかかるが、呼び戻す時は一瞬で済む。
  • 商人はどこへ移動するにも日数がかかるが、首都に一旦戻らずに任地から直接別の任地へ行ける。

Expansion / 拡張

アイディアグループの1つ。拡大主義政策を支える。ロシアの東方進出やイギリスのインド征服を表現している。入植者と商人が1人ずつ増えるほか、完成時のボーナスとしてアジアに対する極めて自由な開戦理由を永続的に得る。自身の技術グループが西欧〜オスマンのいずれかで、対象がアジア大陸に首都を持つインド〜サハラ以南グループであれば自由に宣戦して州を切り取る事ができる。

これらの国は同時に西欧による保護国化が可能な技術グループでもあり、十分な軍事力さえあれば一瞬で勢力地図を塗り替えるられる。このゲームは軍事だけでは勝てず、戦争が終わってもその後の政治・外交的努力によって勢力を確定させねばならないという精密な制限によって成り立っており、征服プレイはシステムの穴を突いてそれらの制限を可能な限り取り払う事によって達成される。

Exploration / 探索

アイディアグループの1つ。植民地政策を支える。こちらはポルトガルやスペインによる海外入植を表している。探検家とコンキスタドールを雇える唯一のアイディアグループであり、これ無しでは実質的に未知領域を探索できない。ゲーム開始時点の世界地図はどの技術グループも極めて限定された範囲しか明らかになっていないため、遠方への植民と新航路の発見はほぼセットである。

入植者が2人手に入るほか、完成させると原始宗教の国に対して永続的な開戦理由を得る。自由に宣戦して州を切り取れるため非常に便利。南北アメリカとアフリカの国家に対して使える。ただしコンゴ王国はイベントでカトリックに改宗するので征服するなら早めにすべし。

Explorer / 探検家

指揮官の1種。艦隊を率いて未知領域を発見する。探索アイディアの2番目を取っている事が前提。1人雇うごとに外交点が50必要。定義上海域を担当しているが、実は海域に入ったタイミングで沿岸地域を低確率で発見できるため海上を往復すれば陸地も探索可能。移動速度の関係でコンキスタドールより効率が良い。

探索に使う艦隊は小型船 (Light Ship) 1隻が普通。他の船種を混ぜると航行速度が低下する。船舶は長時間の航海によってダメージを受けるので港に戻って休まなくてはならないが、指揮官に疲労度の概念は無いため替えの船を用意しておけば続けて探索できる。また指揮官全ての特徴として地球の裏側にも一瞬で移動できるため、替えの船が同じ場所に待機している必要は無い。大西洋とアフリカ航路を交互に探索する等の無茶運用も可能。ただし艦隊が海上で消滅したり解散させると探検家も死ぬ。

General / 将軍

指揮官の1種。陸軍を率いる。1人雇うごとに軍事点50が必要。射撃・白兵・機動・攻城ステータスを持ちそれぞれ軍団にボーナスを与える。射撃と白兵は相手将軍との差1ポイントにつき敵に与える損耗と士気ダメージが+20%。機動は行軍速度と野戦における地形選定に関わる(高いほど有利な地形で戦える)。 攻城は1ポイントにつき攻城ボーナス1。全て0が最低で6が最高。雇うごとにランダム生成される。陸軍伝統が高いほど優れた将軍が出やすい。射撃・白兵・機動は伝統100なら最高値も高確率で出るが、攻城のみ高い能力の持主が極端に貴重である。

Heir / 後継者

ヘアでなくエアと読む。君主制国家における次代の支配者。現君主の子供とは限らず兄弟の場合もある模様。15歳以上になれば死亡リスク向上と引き換えに将軍にできる。無能な跡継ぎを戦場送りにして死なせる場合、現君主が十分に若い事を確認しよう。先に現君主が死んでしまった場合「将軍化した君主」として跡を継ぐ。その次の後継者が未成年のうちに死んでしまうと摂政 (Regency) 体制になる。安全策を取るなら王位を継いで後継者が成人してから将軍化する方がよい。

Holy Roman Empire / 神聖ローマ帝国

ドイツ人の小国連邦。単一の国家ではなく緩やかな連合体として存在する。「神聖ローマ帝国領」として中央ヨーロッパの地域が指定されており、この範囲内に首都を持っている国は自動的に構成国になる。

帝国と言い条防衛共同体ですらなく、参加国を攻撃しても援軍に来るのは皇帝のみ。帝国外の国が領域を不当に制圧すると態度が悪化したり、帝国内の州を誰かに売り払うのが難しかったりといった間接的手段で征服を阻んで来る。参加国や選帝侯を属国化する事は可能だが、皇帝を属国化すると自動で次の皇帝が選挙される。この際の資格要件は「キリスト教」「独立国」「君主制」「成人男性」のみなので、帝国外の国が皇帝になるケースもある。ヨーロッパが壊滅しているとコンゴが神聖ローマ皇帝になったりもする。

帝国領に隣接する州の支配者はそこを帝国に組み入れる事ができるため展開によって伸び縮みする。ただしヨーロッパ大陸のみ。アジアとヨーロッパの境目は州ウインドウに神聖ローマボタンがあるかどうかで簡単に分かる。

外部から征服するには自分が皇帝になるか帝国を完全に解散させるのが早道だが、解散は条件がかなり面倒である。皇帝に対して戦争を仕掛けて首都を制圧し、かつ全ての選帝侯が自分の属国である/皇帝に対する戦争に同じ陣営で参加している/戦争状態で首都を制圧しているのいずれかでなくてはならない。8つのスイッチを同時に押さえないとどかない岩である。

Idea / アイディア

「国をどういう方向へ動かすか」という政策アイディア。このゲームは基本的にアイディアが先に存在して物質世界を形作るという唯心論を軸に展開しており、どれを選ぶかは戦略上決定的な違いをもたらす。特に入植者は初期状態では1人もおらずアイディアを通じて手に入れるしかない。

ゲーム中の運用としては「どうしても必要な機能を手に入れる」以外に「余った君主点を注ぎ込む」先として活用できる。西欧グループでは特にそうだが、君主点は貯蔵できる量が少ないので常に消費機会を用意しておくのが重要である。

Muslim / ムスリム(イスラム)

宗教グループの1つ。スンニ派・シーア派・イバード派から成る。非常に改宗されにくい。敬虔度 (Piety) というステータスを持ち、世俗と敬虔のどちらに振り切っても非常に強力なボーナスが得られる。更に君主に十分な能力があれば「税収が増える」「技術コストが下がる」といった有用な政策も施行可能。かなり強い。

Infantry / 歩兵

陸軍兵科の1つ。最も安価。攻城戦では強襲 (Assault / Storm) に使える。騎兵が両翼、砲兵が後列に優先的に配置される関係上野戦で最も多くの損耗を被る。人的資源の少ない国は騎兵と砲兵を正規軍で固め歩兵を傭兵で賄うのも有効。

Leader / 指揮官

軍団や艦隊を率いる大将。君主点を消費して雇うか君主自身が任に就く。雇える数に限界があり、それを超えると1人につき毎月1の軍事点を消費する。

軍隊の質的差異を生み出す最大の要因であり、数世代分のユニット性能差を覆す力を持っている。言うまでもなく強国はユニット性能と将軍性能の両方が高い上に戦闘力ボーナスも付いているので絶望の穴を広げる鉗子でしかない。

征服プレイの終盤では複数の戦線に軍団を配置して交互または同時に攻め込むのが当たり前になり、少ない将軍を地球全体で使い回す羽目になる。友好的な州にいれば指揮官は即座に呼び戻せる。敵対領域から戻したい場合は軍団分割を使って1連隊だけを残して別の軍団に移し、元の軍団を解散させると無理矢理帰還させられる。

将軍能力の1点はユニット性能の1点とほぼ同じ価値があり、質が極めて重要。生成時の軍伝統に大きく左右される。

Merchant / 商人

エージェントの1種。交易ノードに配置して金を集めたり交易価値を下のノードへ流したりする。本拠以外では集金効率が落ちるため、上流から本拠に価値を流し込んでまとめて回収する場合が多い。本拠地における交易力のシェアは非常に重要である。

Monarch / 君主

君主制国家の支配者。管理・外交・軍事能力を持ち月々の君主点収入に直結する。能力は完全ランダムで、各能力ごとに2d4-2で決まる。平均は3/3/3。6/6/6の神君が自然生成される確率は1/4096。0/0/0の暗君も然り。

君主が15歳未満の場合は摂政体制になり自発的に宣戦布告できなくなる。また適切な後継者がいない場合は継承戦争が発生するなど歴史のランダム性を生み出す原動力。

成年の君主は将軍化でき、これは指揮官スロットを消費しない。ただし死亡リスクが高まる。無能な君主を将軍にして早死にさせるのは定石であるが、単騎で先住民に殲滅されようと太平洋の真ん中で輸送船が沈没しようと生還するため確実な死を与えるには至らない。

Monarchy / 君主制

政体グループの1つ。1人の君主によって統治され死ぬまで玉座を占める。正統性ステータスを持つ。政略結婚 (Royal Marriage) を使えるのと、君主および後継者を将軍にできるのが大きなメリット。一方で後継者が生まれなかったり幼過ぎると問題が起きる。

Monarch Power / 君主力

国ごとに持つ支配者の仕事力。共和制であってもこの名で呼ばれる。管理・外交・軍事の3つに分かれておりそれぞれ蓄積される。月ごとの増加量は支配者の能力+顧問の能力+武威 (Power Projection) によるボーナス+基礎値3。最大蓄積量は西欧 (Western) 技術グループであれば999、他のグループなら技術コストに比例して増える。また収支がマイナスになっても-100までしか減らない。

上限値は現在値に変動があった時にチェックされ、超えた分は切り捨てられる。例えば君主力が上限に達している状態で文化変更をキャンセルしても払い戻し分は消え去ってしまう。唯一の例外と言えるのが西洋化直後の月で、この時だけは999を超えた状態で一時的に保持できる。ただし技術を研究するなど現在値を変動させると即座に超過分が捨てられる。

建物に投じた君主力は建設をキャンセルしても一切戻らないが、中核化と文化変更は中止すると経過時間に応じて割合で払い戻される。これを利用して西洋化完了の前の月に文化変更を開始し、西洋化後に外交技術を研究してから払い戻すという形で持ち越す事もできる。修正される可能性あり。

Morale / 士気

陸海軍の持つ数値。野戦ではこれが先に0になった方が敗走する。戦闘開始から12日以内に士気が0になると敗走すらできずに消滅する。敵に与える士気ダメージは自軍の最大士気に依存しており、戦闘の帰趨に直結する極めて重要なファクターである。

同時代に複数のユニットタイプがある場合、野戦でどの様な結果を望むかによって選ぶとよい。敵を消滅/敗走させる事を目指す場合は士気攻撃力が最も重要。逆に自分が敗走しても敵により多くの損耗を与えたい場合は白兵と射撃の攻撃・防御が重要である。

Natives / 先住民

空白地域の住民。攻撃性 (Aggressiveness) に応じた頻度で植民地に襲いかかる。軍隊がいれば戦闘になり、いなかったり負けたりすると植民地の人口が減る。0になると植民地そのものが消滅する。また軍隊が植民地や空白地域に進入した際にも襲いかかる可能性がある。

先住民側の兵力は州データの先住民数と同じ。獰猛度 (Ferocity) に応じて戦闘力ボーナスを受ける。

先住民数は植民地が都市に昇格した際に500人あたり基礎税収0.1に変換される。攻撃性は植民地住民の流入確率を1ポイントにつき0.5%下げる。軍隊を配置して住民数に応じた軍事点を支払えば虐殺する事も可能。「戦略的に可能な限り早く植民したい場所」「住民数が少なく攻撃性が高い州」「熱帯」においては重要である。

手軽に戦闘ができるため、陸軍伝統を上げたい場合のスパーリング相手でもある。

Ottoman / オスマン

国の1つ。地中海世界の大国。拡張に有利な国家アイディアを揃え、ヨーロッパ・アジア・アフリカへ直轄領を伸ばして行けるため国力も豊富。ただし首都コンスタンティノープルがヨーロッパ大陸に属するため、地続きでなくなるとアジアとアフリカの州は海外扱いになって税収と動員力が激減する。倒すときは小アジアの付け根を切り取るのが基本。

Overextension / 過剰拡大

その国が「どれだけ最近領土を拡大したか」を表す数値。中核化されていない領土の基礎税収1につき4%上がる。高ければ高いほど反乱が起きやすくなり、100%を超えると困ったイベントが1年に1回の割合で発生する。戦争に勝つのは簡単だがその後が大変というこのゲームの根本を担っている。

征服志向のプレイヤーは過剰拡大との戦いにゲーム時間の大部分を費やす。中核化が早く完了する様に予め請求権を捏造しておいたり、属国に持たせておいてから外交併合したり、中核化スケジュールに合わせて戦争のローテーションを組んだりとひたすら政治と兵站の管理に勤しむ。

Pagan / 原始宗教

宗教グループの1つ。アニミズム・トーテミズム・シャーマニズムが属する。非常に弱い上に書き換えられやすく、探索アイディアを完成させた国から自由に攻め込まれる。また金を産出する州を持っていても価値が1/40になる。

Power Projection / 武威

ライバル (Rival) を持っていると貯まる数値。高いと正統性が上がったり軍隊が強くなったりする。最大の目当ては+50以上で得られる君主力+1/+1/+1ボーナス。ある程度交易で稼いでいる相手に私掠船 (Privateer) を送り込むとそれだけで簡単に+20が稼げる。小型船が重要だ。

Prestige / 名声

国家のステータスの1つ。高いと軍事・交易・外交等にボーナスがかかる。反乱リスクそのものには影響しないが正統性 (Legitimacy) を上げるので間接的に反乱を防ぐ。戦争の勝利やミッションの達成で高まる。最も簡単なのは野戦で敵の孤立した小部隊を破る事で、獲得できる名声は敵の数に比例しないため非常に割が良い。植民地を都市に成長させたり未知領域 (Terra Incognita) を探索する事でも簡単に上がる。

Privateer / 私掠船

小型船団に与える任務の1つ、またはその船。指定した交易ノードで活動し交易価値を奪い去る。略奪物の一部は戦利品 (Spoils of War) という項目で国庫に入る。これでライバルに被害を与えると武威が高まるため主にその目的で用いる。

私掠船を送り込んでいるノードで20%以上のシェアを持つ国は胴元の国に対して開戦理由を得る。

Protect Trade / 交易保護

小型船団に与える任務の1つ。指定した交易ノードで活動し自分の交易力を高める。商人を送り込んでいるノードに使って取り分を増やす使い方が多い。交易力そのものは小型船からしか得られないが、実は小型船を含んだ混成船団でも任務に当たれる。参加数に応じて海軍伝統が得られる。

なお海軍維持費を最低(50%)に下げると小型船の交易力は25%に落ち込んでしまう。従って編成に占める小型船の割合によっては維持費を切り下げた結果逆に国庫収支が悪化する場合もある。このため海軍は小型船を中心にした編成で常時維持費を最大にするか、小型船をほぼ含まない編制で平時は維持費を下げておくのが経済的。

Protectorate / 保護国

従属国の1種。全ての従属国の中でもっとも緩やかな関係。宗主国は外交スロットを消費せず、従属国側も同盟を結べない以外は自前の外交ができる。宗主の戦争に自動で巻き込まれる事も無い。

征服プレイの文脈においては「手軽に地球を切り取る手段」であり意外に重要。属国化も直轄領化もそれぞれ何らかの形で君主力を消費するのに対し保護国化は一切コストが無い。交易力の半分を上納するのもノードの形によってはかなり利益を得られる。

保護国を持てるのは技術グループが西欧〜ムスリムの国のみで、かつ対象国との間に技術コスト補正の差が50%以上あること。西欧(+0%)がムスリム(+40%)を保護国にはできず代わりに属国化が適用される。

十分に関係が良く勢力差があれば外交を通じて保護国化もできる。ただし既に持っている保護国1つにつき-10の判断補正がかかるため切り取りの初期段階のみ。

講和で保護国化を要求する場合は対象のサイズに関係なく100%で可能。完全併合の100%と違い戦勝点がそれに達していなくとも要求できる。

保護国は同じ宗主の保護国以外に対して自由に宣戦でき、宗主国を巻き込まない。勝手に領土を増やす場合もあれば返り討ちにされて縮小する事もある。また宗主国と同じ相手に戦争を仕掛けていた場合、同じ陣営としての参戦でなくあくまで別個の戦争であるため、宗主国が対象を保護国化すると戦争を引き受ける形で自分自身の保護国と開戦してしまう。この場合は自動で保護国関係が破棄される。

西洋化した国は自動で保護国から外れる。逆に宗主国が西洋化して属国との技術コスト差が開いても保護国に改組されたりはせず属国のままである。

敵の保護国に宣戦する事で停戦直後に再戦する小技もある。

Religion / 宗教

死後の世界に関する系統立ったアイディア。全ての州は1つの宗教を信仰し、全ての国は1つの国教を持つ。支配領域の宗教と国教が一致していれば体制は安定する。国教が同じ国同士は関係が良くなる。政略結婚 (Royal Marriage) は同じ宗教グループの国としかできない。

領土内の異教徒は問題を引き起こすので2種類の方法のどちらかで対処しなくてはならない。1つ目は宣教師を送り込んで改宗させ国教に統一する方法。もう1つは人道主義アイディアなどを使って異教寛容度を高める方法である。寛容度が下がる代わりに改宗力が上がる政策も存在するなど両者はしばしば対立的であり、また異教に寛容であれば改宗させる必要が薄い事もあってどちらか片方に振り切った方が効率が良い。

国教の変更は非常に限られた方法でしかできない。カトリックからプロテスタントなど一部のグループ内改宗を除くと、自発的な国教変更は反乱軍の力を借りる外ない。変更先の宗教が基礎税収ベースで領土内の過半を占めている状態で宣教師を送り込み、宗教反乱が起きて州を占領させたら要求を受け入れる。

Sell Province / 州売却

領有している州を他国に売り払う外交アクション。金額は0〜2000ダカット。金銭目当てよりも従属国に持て余した土地を押し付ける際に使われる事が圧倒的に多い。

Ver. 1.7からは州を受け取る条件が厳しくなり、どこを切り取って誰に売るかというパズルに頭を使う様になった。好みに合わないと対価ゼロでも受け取りを拒否される。従属国に土地を売る際の条件は以下の通り:

対象国が中核を持っている場合:

  • 常に受け取る

対象国が請求権を持っている場合:

  • その州が中核化できる距離にあり
  • 過剰拡大していなければ受け取る

対象国が中核も請求権も持っていない場合:

  • その州が中核化できる距離にあり
  • 過剰拡大しておらず
  • 同じ宗教グループで
  • 中心文化・受容文化・同属文化のいずれかであり
  • 神聖ローマ帝国領内でなければ受け取る

また基本的に既存領土と地続きになる州を好む。宗教に関しては要注意。自国領を属国として設立した場合、国教が宗主と同じになるため元々持っていた宗教を「異教」と見なす場合がある。例えばスンニ派の国が教皇領を併合してから再度設立すると国教がスンニ派になっており、周囲のキリスト教州を「異教徒の土地」として受け取らなくなるのである。この場合宣教師を送って改宗させてから属国に売りつける羽目になる。

Siege / 攻城戦

土地を占領したり取り返す為の戦い。敵のコントロールする州に軍団を置くと自動で始まる。長期間の包囲戦が基本で1年程度かかる。最低でも守備側の城兵 (Garrison) と同数以上の兵を張り付けておく必要がある。

砲兵以外の頭数は攻城の早さに全く影響せず、砲兵も砦レベル×5000人(≒城兵の5倍)が限度なので、一点集中よりは広く浅く同時に攻める方が単位時間あたりの落城数は増える。ただし敵を完全に制圧していない場合は分散した軍団を各個撃破される危険もある。

Technology / 技術

国ごとの技術力。管理・外交・軍事の3分野があり、研究するにはそれぞれの君主点が必要。技術グループによってコストが大きく変わる。

ルールそのものは共通ながら、中国などコストの高いグループと西欧などコストの安いグループでは意味合いが異なる。前者は君主点を投じて国力を高める「投資」である。後者は適正年代の技術レベルを保つ「維持費」である。故に前者は君主の能力がそのまま技術力に直結するのに対し、後者は君主点収入から技術の維持費を控除して残りを他の政策に割り当てるという形でやりくりをする。

Terra Incognita / 未知領域

世界地図のうち発見されていない地域と海域。技術グループごとに概ね共有しており発見から数十年で伝えられる。発見した国は名声 (Prestige) が上がる。未知領域の隣に領土を持っていると一定確率で自動発見されるほか、探検家 (Explorer) やコンキスタドール (Conquistador) を送り込んで能動的に発見する事も可能。また戦争相手国の領土が未知領域にある場合、コンキスタドールがいなくても踏み込んで発見できる。

Trade / 交易

主要収入源の1つ。商業流通を大雑把に模している。州は生産収入と同じだけの交易価値 (Trade Value)を生み出し、属する交易ノード (Trade Node) に集められる。集まった交易価値は交易力 (Trade Power) に基づいて各国に分配される。基本的に「有限の商業収入を分捕り合う」という重商主義の世界観が採用されており、自由貿易によって全員が勝者になったりはしない。あくまでゼロサムな奪い合いである。

Trade Node / 交易ノード

世界を分割する商業圏。全ての州はどれか1つのノードに属する。所属関係は固定されておりゲームの最後まで変わらない。ノードとノードには「上流」「下流」の関係があり、商業価値の一部が流れてゆく。リューベックやヴェニスなど世界の富が流れ着く先のノードは巨大な経済力を当地の国々にもたらす。

ほとんどのノードは流れる方向が複数あり、移転 (Transfer) 任務で配属された商人の綱引きによって分配が決まる。

Trade Power / 交易力

交易価値を取り合う際の力。各国が各ノードごとに持っている。交易価値は交易力に比例する形で分配され国庫収入に変わる。源泉は主に領土と交易保護に当てた小型船。協約や保護国化によって他国から上納させる事も可能である。

Trade Value / 交易価値

交易ノードに集まって来る商品。これを交易力に基づいて各国で分け合い金になる。州の生産収入はそのまま所属ノードの交易価値に加算される。交易価値を増やす建物も存在する。

Trade Company / 貿易会社

海外領土を活用するシステム。西欧技術グループの国はアジアとアフリカの特定地域にある海外州を貿易会社の管理下に移す事ができる。税収と人的資源はほぼ無くなるが交易力にボーナスが加わり、その地域の交易力の51%以上を貿易会社が占めていれば商人が1人追加される。この際の交易力は小型船等を含まない地域からの交易力のみで計算される。

地域交易力は沿岸でもせいぜい2〜3しか無いが喜望峰などの重要交易拠点は20以上ある。このため要所だけを押さえて交易系の建物を詰め込むとかなり簡単に51%を達成できる。ただし同じノード内に外国領土があるとそこを征服せよと定期的に要求し拒否すると怠業を始める。

Truce / 停戦

講和の当事国全てに自動で課される制限。この期間内に再度宣戦すると安定度・厭戦・攻撃的拡大のペナルティを受ける。期間は講和内容によって5年〜15年。白紙に近いほど短く要求が多いほど長い。交易力譲渡 (Transfer Trade Power) と条約破棄 (Annul Treaty) は停戦と同じ期間だけ存続する。

包囲網による自動参戦と同盟による防御側での参戦は停戦が無視されペナルティも無い。これを利用して攻撃したい相手の同盟国に宣戦する形で停戦を回避する事も可能。また保護国は宗主国の戦争に巻き込まれないが保護国を攻撃した場合は宗主国を巻き込むため、保護国への宣戦によって即座に再戦する事もできる。

他国を属国化すると対象の現在の戦争を引き受けるが、その結果として停戦を破る事になった場合は通常の停戦破棄と同様のペナルティを受ける。

Vassal / 属国

従属国の1種。戦争の結果や外交交渉によって宗主国の半支配下にある状態。税収の15%を上納し、自発的に戦争を始められず、宗主国の戦争に自動で巻き込まれる。その代わり他国から攻撃を受けた場合は宗主国の庇護を受けられる。

外交を通じて属国化するには

  • 属国化対象の基礎税収が40以下
  • 態度が+190以上
  • 同宗教

が前提となり、更にその上で関係や戦略的位置関係によって成否が決まる。基本的に自分の方が遥かに強くなければ不可能。

また自国の技術グループがムスリム以上で、相手技術グループとのコスト補正差が50%以上あると属国化でなく保護国化のみが選択肢になる。例えば西欧(+0%)が中国(+60%)を属国化する事は不可能である。

属国は外交スロットを1つ埋めるため最終盤以外は持てる数に限りがある。適時併合して自国領にするとよい。

War Goal / 戦争目標

「これを取ったら勝ち」という目標地点。開戦理由に基づいて決まる。例えば征服ならばその州を占領する、交易上の衝突なら敵を封鎖するなど。目標を達成した状態だと時間経過によって戦勝点が得られる。AIはこれを重視する傾向にあり、目標の州へ脇目も振らずに突っ込んで来る場合がしばしばある。

戦争目標に含まれている国は個別講和ができない。つまり「ポルトガルの州を占領する」戦争でポルトガルだけが戦争から抜ける事は不可能である。

War Leader / 統帥国

戦争において陣営のリーダーとして講和を取り仕切る国。統帥国同士が講和した時点で戦争は終わる。通常は戦争を仕掛けた国と仕掛けられた国だが、一方が従属国であれば宗主国が自動的に取って代わる。また一部を除く開戦理由において統帥国の交代が許されており、軍事力で遥かに上回る参戦国がいればそちらに代わる。

他の参戦国は統帥国が自分を講和に巻き込めるかどうかを決められる。プレイヤーはデフォルトでオフ、AIはオンになっている。本来は同盟者にも領土などの戦利品を与えるシステムだが、悪用すると味方陣営の国に極めて不利な条件を強いる事も可能。例えば和睦を乞う際に味方の土地を割譲したり、絶対に中核化できない飛び地を味方に取らせるなど。修正される可能性大。

War Score / 戦勝点

「どれぐらい戦争に勝っているか」を表す点数。講和でどれだけの譲歩を引き出せるか(または要求されるか)に直結する。陣営全体の戦勝点と参加国ごとの個別戦勝点がある。後者は封鎖と占領のみ、前者は会戦の結果や戦争目標の達成によっても加算される。弱い同盟国が参戦すると野戦で惨敗して敵に戦勝点を献上してしまう場合がしばしばある。

 

_(_・3・)_ひまをみつけて項目をふやそう

EU4 ぷにもにょ琉球征服記(10)

ぷにもにょ琉球征服記(9)

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( ・3・)<全てを終わらせる時!

2014-08-27_00035

( ・3・)<琉球との戦争で内政が滅茶苦茶になったフランスでとうとう革命が起きた。

( ・p・)<国名自体が変わるんか。

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( ・3・)<スペインがヴェニスの同君連合下位国になっていたので同盟国のアイルランドを叩いて釣り出してからヴェニスを降伏させ引っ剝がすというややこしい手順をしてるとこ。

( ・p・)<同君連合の上位国を完全併合したらどうなるの…?

( ・3・)<今度実験しとこう。

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( ・3・)<残骸めいたモスクワからノヴゴロドが引っ剝がされたらしい。うちの臣下だった時の記憶を完全に失っているので殴って併合だ。

( ・p・)<名前だけ同じ別人なんじゃないすかね。

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( ・3・)<オスマンと共同してドイツの小国やポーランドやカラ・コユンルをローテーションで殴る日常生活を暫く続けたのち

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( ・3・)<ついに1780年!フィーバータイムが始まったぞ!

( ・p・)<なんじゃこりゃ?

( ・3・)<「うちは帝国だから」という理由で全ての国に自由に宣戦できるのだ!わっほい!

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( ・3・)<早速革命フランスに宣戦だ。大量の属国と同盟国も一緒だから動員力が100万を超えているぞ!

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( ・3・)<で、でかい会戦に勝ったら向こうの皇帝が死んで元のフランスに戻ったさ。

( ・p・)<(ワーテルロー)はやくない?

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( ・3・)<スペインも完全閉店。これでポルトガル・アラゴン・スペインのイベリア三国が全て属国になったぞ!

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(;・3・)<が、これが実は大失敗で…本国を属国化するとそのコロニー国家は独立してしまうのだ。

(;・p・)<あらら。

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(;・3・)<スペイン植民地がメキシコになったりイギリス植民地がUSAになったり、新大陸がにわかにカラフルになってきたぞ。

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(;・3・)<フランスも完全閉店させて属国化するんだけど、これも実は併合してから設立した方が良かったんじゃ。後でルールを調べて判明したのだ。

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( ・3・)<そして何とかこの状態まで持って来た。あとは神聖ローマを何とかせんと思っていたら

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( ・3・)<なぜかコンゴが神聖ローマ皇帝に就任。

( ・p・)<ファッ!?

( ・3・)<他にキリスト教の独立君主国が残っていなかったらしい。

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( ・3・)<むろん戦争を仕掛ける!皇帝と選帝候を全て同時に制圧してふざけた神聖帝国を解体するぞ!

( ・p・)<神聖ローマ解散の日!

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( ・3・)<後はオスマンを片付ける。普通に戦うと結構強敵なんだけど実は弱点があってな。

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( ・3・)<首都はヨーロッパだけどアジアやアフリカにも領土が広がっている。地続きの接続部分を奪うと「海外州」扱いになって国力が激減するのだ。

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( ・3・)<この状態で再度戦争を仕掛けるとヨーロッパ以外の領土は非常に僅かなコストで切り取る事ができる!

( ・p・)<なにがなにやら

( ・3・)<どんどん奪ってチュニジアやマムルークを設立しとこう。

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( ・p・)<もうだいたいおわっとるやん。

( ・3・)<1821年1月2日でゲームは終わってしまうからここから急ぐぞー。

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( ・3・)<世界各地に方面軍を配置して残る全ての国に宣戦布告!

( ・p・)<いそげー!

( ・3・)<ちなみに1行で書いてるけどここめっちゃ時間かかった。

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( ・3・)<そして全てを併合!全世界の国を支配下に収めた!

( ・p・)<やったぜ

( ・3・)<ただしスペインの新世界植民地がニュースペインを形成したせいで「属国の属国」ができてしまってな。世界征服は「全ての国が従属国になっている」のが条件だから達成できなかった。

( ・p・)<あーらら残念。

 

_(_・3・)旦~<今度からルールはちゃんと読んどこうね ~旦(・q・_)_

おしまい。

EU4 ぷにもにょ琉球征服記(9)

EU4 ぷにもにょ琉球征服記(8)

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( ・3・)<軍隊がものすごく多いのとオスマンと同盟してるお陰で外国から全く攻め込まれないぞ。順番に残りの国を惨殺するゲーム。

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( ・3・)<まずはポーランドとカザンを同時に掘る所から始まって

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( ・3・)<こうじゃ!

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( ・3・)<リトアニアの旧領も改復してあげよう。

( ・p・)<結構外交点使うんだね。

( ・3・)<人道主義でなく宗教アイディアを取っていれば良かったんだけどプレイ時に知らんかった。

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( ・3・)<もちろん併合するのだ。フィンランドもノルウェーもリトアニアも!

( ・p・)<……

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( ・3・)<ヨーロッパは国の数が多いから「同盟国を殴って釣り出す」方法で何回も攻撃しやすいのだ。

( ・p・)<完全にあだになってるね。

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( ・3・)<東方スンニ派連合が全てを消滅させる!

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( ・3・)<ヨーロッパは見た目が小さい割に物凄く税収が高いからちょっとずつしか領域が増えないのだ。

( ・p・)<東京23区みたいな大陸やな。

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( ・3・)<クソザコ化したイギリスを殴ってスコットランドを大復活させ

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( ・3・)<周と順で挟み込んだ明にも止めを刺す。

(;・p・)<周って紀元前の国じゃなかったっけ…?

( ・3・)<明末に一瞬だけ存在した方の周らしいよ。

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( ・3・)<スペインから引っ剝がしたヴィジャヤナガルも殴っとこう。これで他のヨーロッパ勢力を完全にアジアから放逐したぞ!

( ・p・)<うちはヨーロッパちゃうがな。

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( ・3・)<神聖ローマ皇帝降伏!

( ・p・)<おお!

( ・3・)<即座に次の皇帝が選ばれるだけだがな。

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( ・3・)<イベントで跡継ぎが死んでメイドに慰めてもらったら庶子が生まれたぞ。

( ・p・)<細かい金勘定は苦手だけどすっごく魅力的で武勇に秀でた英雄かぁ…

( ・3・)<庶子王改め征服王と呼ばれるかも知れんな。

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( ・3・)<シーア派の国も徐々に切り取るぞ。

( ・p・)<イスラム世界の真ん中だけシーア派で残りがスンニ派って変な分布だなぁ。

( ・3・)<ちなみに能力そのものはシーア派の方が強いぞ(士気+10%)。

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( ・3・)<これだけの力があればフランスにも勝てる!まず1州切り取る!

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( ・3・)<そこから請求権を得て陣地を広げる!

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(;・3・)<そしてこの版図だ。ひたすら兵站管理で疲れるんじゃ。

( ・p・)<後半になってからのプレイ時間長いっすね。

 

ぷにもにょ琉球征服記(10)